最も革新的なのは、45年前のコーヒー?

スタバ、ブルーボトルだけじゃない革新の物語

 セブンイレブンの100円コーヒー、スターバックスの2000円コーヒー、「コーヒー界のアップル」ブルーボトルなど、最近コーヒー市場を巡る各企業の競争が加熱している。
『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』の著者である永井孝尚氏によると、「コーヒー業界を巡り各社が打ち出す商品、ビジネスモデルは最新ビジネス戦略を学ぶ好材料」という。そこでコーヒーの裏側にある高度なビジネス戦略について語ってもらった。
イーロン・マスクと、UCCのコーヒーには相通じるところがある?

コーヒー業界にも、イーロン・マスクがいた?

今、世界で最も脚光を浴びている経営者のひとり、イーロン・マスクをご存じだろうか?

現在は電気自動車のテスラモーターズの社長でもある彼が注目されるのは、「地球と人類を救う経営者」と言われるからだ。その夢は一見、荒唐無稽だ。

イーロンは大学時代、「人類の将来にとってもっとも大きな影響を与える問題は、インターネット、持続可能エネルギー、宇宙開発の3つだ」と考えた。

28歳で起業した会社は後にPayPal社となり、1億7000万ドルを手に入れた。この軍資金を元に、「地球環境は危機に瀕している。人類8万人を火星に移住させる」と宣言し、2002年に宇宙ロケット開発のスペースXを起業した。さらに2004年には「世の中の車をすべて電気自動車にする」と宣言し電気自動車のテスラモーター会長に、さらに「持続可能エネルギーを普及させる」と宣言して太陽光発電のソーラーシティ社会長になった。

一見、実現不可能な途方もない夢だ。しかしイーロンのすごさは、絵空事で終わらせていない点だ。

スペースX社は創業8年後、4度目の挑戦で宇宙ロケット打ち上げに成功。現在、国際宇宙ステーションに物資輸送を行いつつ、スペースシャトル後継機開発をNASAから受託。その一方で2020年代の火星移住のための準備を進めている。

テスラモーターズでは、ポルシェより速くフェラーリより安い電気自動車「ロードスター」を開発し販売。レオナルド・ディカプリオやブラッド・ピットといったセレブたちはこぞって購入した。第2弾のセダン型「モデルS」は日本でも発表され、販売は好調だ。

さらにテスラ車に無料充電するインフラとして、ソーラーシティ社は太陽光発電による充電ステーション「スーパーチャージャー・ステーション」を日本を含む世界で展開している。

一見、荒唐無稽なイーロンの取り組みだが、その方法は極めてオーソドックスだ。

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