『食べて、祈って、恋をして』--成長するインドに頼るのも一案《宿輪純一のシネマ経済学》
この『食べて、祈って、恋をして』という表題は、原題を柔らかくした邦題かと思ったらそうではない、原題も『Eat Pray Love』とまさにそのままなのである。その名のとおり、片意地を張らない、いい作品である。しかも、作者の自伝的(ベストセラー)小説なのである。この3点は女性が探究したいポイントを選んだといわれている。
ニューヨークでジャーナリストとして大活躍する主人公エリザベスを演じるのはアカデミー賞女優のジュリア・ロバーツ(42)である。1990年にリチャード・ギアと共演した『プリティ・ウーマン』でブレークし、2001年の『エリン・ブロコビッチ』でアカデミー賞の主演女優賞を受賞した。
なんと今回が初来日で、日本嫌いとのうわさもあったほど。初めて彼女にお会いしたが、驚いたのはそのスタイルの良さであった。意外なほど頭が小さくモデル体系で、10頭身にも見えるほどであった。知られた話であるが『プリティ・ウーマン』のベッドシーンが代役だったことも気になっていた。
彼女はとても気さくな感じの方で、楽しくあっさりとした記者会見であった。ヒンドゥー教に改宗したとの噂も流れていたが強く否定し、「神戸牛を食べにも行くし」と言っていた。その割に3人の子供にはヒンドゥー教のスピリチュアル・ネームをもらっていたが。
さて、本作であるが、エリザベスはニューヨークで離婚と続いて失恋を経験し、それまでの生活が嫌になる。そこで、心機一転。自分探しというか、無理をしないで自分のやりたいことをする旅に出る。まずはイタリア・ナポリで、おいしいイタリア料理を食べまくる。実においしそうである(ちなみに実はナポリタンというスパゲティは、本当はイタリア料理ではなく、日本で作られた料理である)。