まだまだアイデア不足!? 企業が面白い福利厚生を導入するワケ

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ユーモア休暇というか、“エイプリルフール休暇”と通称されているそうだ。不景気を吹き飛ばすような、笑いの取れる口実が出てくることが狙いである。

ブライダルビジネスは“晴れの日”を演出するのが仕事、顧客との接客では笑顔が大切、そんなところから導入された、と説明されている。第1号として休暇が認められたのは、「モナコグランプリに参戦する」というものだったとか。

休みの取得率を高めるために新制度を導入

また、「LOVE休暇」という制度を作った会社もある。
「LOVE休暇」は、恋人や家族の誕生日に休む制度で、会社からは1万円のプレゼントが送られている。社員は、その1万円で恋人や家族にプレゼントをすることが奨励されている。ツナグ・ソリューションズという会社が作った新制度である。

子供の運動会や授業参観、家族の旅行などのために休みを取る「ベストファミリーデー休暇」といったものを作った会社もある。

昔から言われている休みが取りにくい職場環境が依然として残っている。休みの取得率を高めるために工夫を凝らした目新しい休暇制度を導入しているのである。

こうした目新しい福利厚生制度の背景には、お客に満足してもらうには、社員に満足してもらうことからスタート、という考え方があるようだ。「顧客満足」の実現の前提は「従業員満足」の実現、というわけである。

長引く不況で、企業社会も和やかで和気あいあいという美風が少なくなろうとしている。面白い休暇制度の導入で、職場に笑いや活力が少しでも蘇生するなら、それは悪いことではない。まだまだアイデア不足の感があるが、次に続く面白い休暇制度が新たに誕生することを望みたい。

(東洋経済HRオンライン編集部)

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