色つきリップもある「メンズコスメ」好調続く背景 外出機会が減っているのになぜ売れているのか

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銀座ロフトのメンズコスメ売り場(筆者撮影)

長引くコロナ禍のマスク生活で、メンズコスメ市場が拡大している。

雑貨店などでメンズコスメ専用の売り場を見渡すと、化粧水や乳液はもちろんのこと、BBクリーム(ファンデーションと化粧下地や美容液効果などが一体化したアイテム)、コンシーラー、ネイルケアに色つきリップ、アイブロウ、除毛剤など幅広い商品が並び、手に取って見ている男性の姿もよく見かけるようになった。

調査会社のインテージによると、2020年の化粧品市場は前年の89%と大きく落ち込む一方、男性の化粧品市場は前年比104%と拡大している。

外出する機会が減っているのに、なぜメンズコスメの販売が堅調なのだろうか。

「最初の緊急事態宣言で、BBクリームが伸びた。オンライン会議が一般的になり、自分の顔を画面越しに見る機会が増えたことで、顔色をどうにかしたいという需要が増えたこと、飲み代などに使っていたお金が浮いたこと、時間に余裕ができたことなどが相まった」と分析するのは、生活雑貨店のロフト健康雑貨部バイヤーの廣末将太氏。

オンライン会議では上半身だけ身繕いすればいいというメリットがあるが、それは顔も含まれる。女性に比べ今まで、自分の顔を鏡でじっくり見る時間が少なかった男性たちが、PCの画面上に映し出される自分の顔を見て、顔色などを気にするようになったというわけだ。

5~6年前から売り上げが伸びてきた

「直接人と会うときにはマスクをしていたり、リモート会議ではメイクをしているかどうか画面越しには気づかれづらい。おうち時間が増えて練習もしやすく、今までやってみたかった層が手を出したのもある。除毛剤も季節を問わず売れており『もし失敗しても、人に会わないから試してみよう』という需要があったのではないか」と廣末氏は見ている。

ただし、急激に市場が盛り上がったわけではなく、それ以前からメンズコスメは徐々に市場が整ってきていた。そこへ、コロナ禍が追い風となって吹いた。

ロフトがメンズコスメ売り場を設けたのは今から10年以上前だが、「当時はまだブランド数も少なく、体臭、抜け毛、ニキビといったお悩み解消系が主流。メンズコスメの定番といえば、ヘアスタイリング剤だった。それが5〜6年前よりメンズケアの売り上げが伸長し、基礎化粧品の売り上げが半分を占めるようになった」(廣末氏)と言う。

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