作田会長が描くルネサス浮上への戦略とは? 粗利率重視で事業構成を変えていく

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――こんな契約書の内容ではダメだと、反論できる企業文化ではなかった?

鶴丸哲哉社長 われわれルネサスにいた社員たちが気付かなかった。交渉とはなんぞやという雰囲気があり、工場稼働率を維持するために売り上げ重視だった。約1年前に作田会長がルネサスに来て、変革の大きな原動力になった。

これまでは「工場稼働率を維持するために売り上げ優先だった」と鶴丸社長(撮影:梅谷秀司)

――なぜ作田会長が来るまで、ルネサスは抜本的な構造改革ができなかったのか。

鶴丸社長 われわれは半導体で飯を食ってきて、(親会社から分離されて)行き先がこういう経営状態になってしまった。私も含めて、ぜんぜん見えていない部分がたくさんあった。その状態で経営を立て直すことには非常に無理があったので、昨年2月に社長に就任した時、(産業革新機構などに対し)私たちがまったく気付いていないような基軸を考えられる外部の人を入れてほしいと申し上げた。

――日立製作所、三菱電機、NECの出身会社ごとのしがらみが強すぎて、改革できなかったのか。

鶴丸社長 しがらみの問題もあったが、それよりもわれわれとは違う考え方で会社を経営できる人でなければ、ルネサスの再生が難しいと申し上げた。現在、オムロンから会長として作田さんに来てもらい、CFO(最高財務責任者)として、柴田(英利)さんにも産業革新機構から来てもらい、新しい人が外部から入ることでいろいろな改革が進められている。

前田 佳子 東洋経済 記者

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まえだ よしこ / Yoshiko Maeda

会社四季報センター記者

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