いつまで続く?ルネサスの構造改革 "チーム作田"が推し進める大胆リストラの行方
これで何度目のリストラだろうか――。ルネサスエレクトロニクスは7月9日、設計・開発部門の再編を発表した。8月1日付で設計・開発部門の国内グループ3社を再編し、ハードウェア開発は子会社のルネサス システムデザインに集約する一方、ソフトウェア開発は本社に統合する。
この再編に伴い、同部門のグループ社員5900人のうち800人を対象に早期退職を募集する。拠点間や職務の異動が求められている社員が対象で、募集人数は定めていないという。
既定路線だった今回のリストラ
そもそも今回のリストラは既定路線だ。かねてから作田久男会長は「ばらついている設計拠点を集約したい」と発言しており、昨年10月に発表した構造改革プランでも方針を盛り込んでいた。
拠点の集約に伴い、半導体の回路設計部門は子会社に移管されることになる。これには、顧客の下請け要素が強く、付加価値の低い製品もあるため、効率化を図る狙いがある。一方で、複数の半導体を1つのボードに搭載したソリューション部門などは、本社に集約することで付加価値製品の開発に力を入れていく方針だ。
すでに生産拠点では大ナタが振るわれており、半導体ウエハ工程(前工程)は3工場を除く6工場で閉鎖または縮小を進めている。後工程も2工場を残し、3工場を閉鎖または売却する計画だ。
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