「楽して儲けるのは悪」と思い込んでいる人の盲点 苦労の少ない成功は、物語になりづらいだけ

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たとえば、世界最強の投資家ウォーレン・バフェットは、投資の秘訣を「怠惰なくらい楽をすること」だと述べている。

困難に立ち向かう会社は、投資先として賢明ではない

『エフォートレス思考』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

ものすごい困難に立ち向かう会社は、投資先として賢明ではない。有望な投資先は、シンプルに経営できて、長期的に競争優位性のあるビジネスだ。

バフェット自身はこう表現する。

「7フィートのバーを飛び越えるつもりはない。1フィートのバーを簡単にまたいでいくほうがいい」

もしも日々が困難で、上り坂で大きな岩を押し上げているような気がするなら、いちど立ち止まってみたほうがいい。問題を逆から考えよう。

「成果を出すために、もっとも簡単なやり方はなんだろう?」

このイラストを見てほしい。

難易度を下げれば、力を入れなくても、ものごとは前に進む。

そしていったん動きだせば、勢いがついて動きはさらに加速する。何もしなくても成果がついてくる状態だ。

「楽をするのは悪いことだ」という思い込みを捨てよう。そうすれば、目の前に立ち込めていた霧が晴れる。

そして、エフォートレスに日々を生きることが可能になるはずだ。

グレッグ・マキューン THIS Inc. CEO

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シリコンバレーのコンサルティング会社THIS Inc.のCEO。エッセンシャル思考の生き方とリーダーシップを広めるべく世界中で講演、執筆を行い、アップル、グーグル、フェイスブック、ツイッター、リンクトイン、セールスフォース・ドットコム、シマンテックなどの有名企業にアドバイスをしている。

ハーバード・ビジネス・レビューおよびリンクトイン・インフルエンサーの人気ブロガー。スタンフォード大学でDesigning Life, Essentiallyクラスを開講。2012年には世界経済フォーラムにより「ヤング・グローバル・リーダーズ」に選出された。著書の『エッセンシャル思考』(かんき出版)は全米でも日本でもベストセラーに。

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