ドキュメント「朝日新聞のいちばん長い日」 写真と質疑応答で振り返る、謝罪会見の全容

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途中のやり取りが流れて、「言論の封殺である」という思いも寄らない批判を頂戴した。結果的に読者の信頼を損なうような結果になったことには、社長として責任を感じている。

――池上記事を見送ったのは誰か。担当の処分は。

杉浦 判断は私。結果として間違っていたと判断している。社内外の批判を含め最終的に掲載すると判断した。

木村 (処分は)指摘をいただいたので検討する。

影響に過敏になりすぎた

木村社長は池上コラム問題への関与を否定した

――何を懸念して掲載を見送ったか。

杉浦 9月6日に紙面で説明したとおり。当時の朝日を取り巻く環境を考えたときにコラムの影響に過敏になりすぎた。

――木村社長の判断があったとも聞くが。

木村 私の指示はない。「厳しい」と言った覚えはあるが、それを杉浦が忖度した覚えはない。

杉浦 忖度していない。

――池上氏のコラムへの対応について、ツイッターなどで社員の批判があったのをどう受け取っているか。

木村 非常に残念だが、上層部に向けても厳しい意見があった。自由な言論空間をきちんと保証するのはわれわれのモットー。朝日の誇りだ。若い人が多いが、厳しく受け止めた。

記者のツイッター利用は増えることこそあれ、制限はしない。自由な言論の輪が保証されるのがトップとしての責任だ。制約をかけるような暗い社会にしてはならない、が信念。後任者にも当然のこと(として求める)。

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