「仕事パツパツです」SOS出せない組織の根深い病 リモート出遅れ企業が信頼関係を築けない理由
自分の時間を自由にコントロールする
私が起業したのは、自分の時間をもっと自由にコントロールしたいという思いからでした。監査法人で会計士として勤務していた頃は、連日深夜3時から4時まで働くこともありました。
当時はまだ社会人1年目で、体力はありましたが、上司は10歳ほど年上の女性管理職の方で、深夜3時まで働いて帰宅し、朝5時には起きて、家族の3食分の食事を用意してから出社していると聞いていました。つまり、寝ていないんですよね。そこまでしないと、この会社では出世できないのかと驚きました。
そして私自身、仕事中に倒れてしまったんです。目を覚ますと先輩に囲まれていて、「大丈夫? 今日は帰っていいよ」と。その時点ですでに23時頃だったのですが、私は、「もう帰っていいの? ラッキー!」という感覚でした(苦笑)。さすがに「私、ヤバイかも。これが一生続いたら死んじゃうかもしれない」と思いましたね。
その後、LVMHに転職しました。女性が8割の会社で、子育て中の方がほとんど。そこでは、一転して「残業をするな」と言われていました。監査法人では、「明日また別の仕事が降ってくるかもしれないから、今日できることは、終電を逃しても、今日やってから帰れ」でしたが、LVMHでは、「明日できるなら帰って」です。
ただ、定時に上がる企業文化でも、成果主義ですから、限られた時間でどれほど仕事しているかを見られます。会計士時代は、とりあえず出社して、さあ今日はなにをしようかと考えて仕事を始め、夕方になると「まだあと7時間あるな」という感覚でした。
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