Netflixとテレビ「製作側が経験した」決定的な差 「深夜食堂」を通し映像作品の今後を考えてみた
――配信で人気なのは
遠藤氏:BLジャンルが人気です。自宅で1人で見る女性がコアなターゲットだそうです。穏やかなものから激しいものまでが人気で、特に中国では、BL作品は作られていないこともあって、人気は高いです。今、中国で有名な日本人俳優は赤楚衛二くんらしいですから。
――ネトフリでは韓国作品が人気です
遠藤氏:前から言われていたことですが、韓国は外に向けてチャレンジしてきたし、オリジナル作品が強み。助監督は常にオリジナルの脚本を書き、それが認められて監督になる。日本だと、原作のないものを映画化で通すのは難しいですから。
――日本市場も縮小は分かっています
遠藤氏:僕はアジアを意識しないといけないと思っているけど、映画会社はまだ国内マーケットにこだわっている。年に1本は世界に向けてとは思いますけど。大リーグで大谷選手が活躍したことで少年野球が活性化するように、世界で活躍する監督が出てくれば、また変わっていくと思うんですけどね。
SVODの現状
世界市場をみると、ネットフリックスのユーザー数は2億超、アマゾン、ディズニープラスがそれぞれ1億以上で3強と呼ばれ、市場をけん引する。アジア圏だとネトフリとディズニーの2強。日本では、アマゾン、ネトフリが抜け出し、これにディズニーが猛追するほか、日本テレビ系のHulu、USENが運営のU-NEXTが続く。テレビ各局系では、フジテレビのFOD、テレビ朝日はABEMAとTELASA、TBSとテレ東はParaviなど乱立状態だ。
インプレスのデータによると、21年の有料動画配信サービス利用者を対象にした利用率はアマゾン69・2%、ネトフリ21・4%、Hulu10・3%、DAZN9・3%、U-NEXT6・3%、dtv5・8%、dアニメストア5・3%の順だった。
無料サービスだと、YouTubeが95・5%で突出しており、以下Twitter47・2%、LINE38・0%、Instagram30・2%、TVer30・1%と続く。特にTVerは昨年より7・3ポイントも増加した。
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