マツダが実現した「緊急時に命守る」スゴ技の正体 ドライバーに異変生じた際に自動で止まる仕掛け

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日本の乗用車メーカーが実装する現時点でのEDSSは、前走車を追従する「ACC」(アダプティブ・クルーズ・コントロール)機能と車線維持を支援する「LK」(レーン・キープ)機能を作動させている状態で発動する。しかしながらACCやLKは高速道路や自動車専用道路での使用が技術指針のうえで推奨されており、そこから考えれば一般道路での作動は望めないことになる。

一方、交通事故総合分析センターによると、体調変化に起因する交通事故のうち95.8%が60km/h以下で発生しているという。ゆえに一般道路での確実なEDSSの作動が有用性を高めるためには重要だ。

MAZDA CO-PILOT CONCEPTが行う一連の制御内容は、2022年実装予定の1.0が高速道路における「路肩等退避方式」と一般道路での「車線内停止方式」を想定し、2025年以降を予定する2.0では1.0の制御に加えて高速道路と一般道路の両方で「路肩等退避方式」が想定されている。

つまりACCやLKの各機能を使わない一般道路でも自動停車機能が発動できる。ここが各車に実装されているEDSSとの大きな違いでありMAZDA CO-PILOT CONCEPTのチャレンジ領域だ。

一般道路で実際に体験してみた

同乗試乗した実験車両には、市販されているマツダ3が搭載する先進安全技術群「i-ACTIVSENSE」のセンサーに加えて、12個の光学式カメラ/高精度HDマップ/自車位置把握用の専用ECU、さらにはそれらの情報を統合するECU相当のPCが複数台搭載されていた。

今回の一般道路における同乗試乗では5つのシナリオ(①車線変更、②路肩退避、③駐車車両回避、④信号機対応、⑤交差点左折)が用意されたが、いずれも警察の指示によりドライバー役はマツダの開発技術者が担い、筆者は後席に乗り込んだ。

駐車車両の側方を通過しながら前方の赤信号を認識(筆者撮影)

なお、今回は2.0の機能を安全に公道で体験するデモ走行であるため、ドライバーの異常を自動で検知する発動シナリオではなく、前述した②/運転中のドライバーが体調異変を感じ、自ら作動スイッチを押して制御モードを発動させる方法を体験した。

第2通行帯を50km/hで走行中、ドライバーに異常が発生したと模擬してドライバーによるスイッチ操作で制御モードを発動する。スイッチ押下後、すぐに制御モードの発動を知らせるピピピピピ……、と連続する小刻みな高周波数帯の警報ブザー(秒間5回程度)が車内に鳴り響く。

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