ポルシェ「カイエン」100万円中古車を買ってみた 走行9万km、13年落ちの格安初代モデルの実力
ポルシェと言えば、言わずともしれたドイツの名門スポーツカーメーカーだ。「911シリーズ」を筆頭に「718シリーズ」など、スポーツカー好きなら憧れの存在であり、高嶺の花というイメージが強いだろう。
そんなポルシェも中古車サイトで検索すると、執筆時に100万円以下で44台ヒットした。その内訳は、ボクスターが11台、残りの33台はカイエン。とくにカイエンは、もっとも安いもので50万円前後から売りに出されている。もちろん価格的に初代モデル限定になるが、ベースグレードだけではなく、V8エンジン搭載の「カイエンS」、V8ターボエンジン搭載の「カイエンターボ」も100万円以内で選べるほどだ。
しかし、「格安ポルシェなんて買って大丈夫?」と思う読者も多いだろう。そこで今回は、実際に車両価格100万円のカイエンSを購入してみたので、購入費用や維持費なども含めて、「中古ポルシェはお買い得なのか」という部分を掘り下げていきたい。
ポルシェの売れ筋プレミアムSUV「カイエン」とは
簡単にポルシェのプレミアムSUVであるカイエンについて紹介しよう。カイエンは、2002年にポルシェ初のSUVとしてデビューし、現行モデルは3代目になる。ポルシェが発表した2021年上半期(1~6月)の世界新車販売台数によれば、総販売台数は15万3659台となっており、モデル別ではカイエンが4万4050台と最多の販売台数を記録。次いでひとまわり小さいSUVの「マカン」が4万3618台、「911シリーズ」が2万611台、「718シリーズ」が1万1922台、「パナメーラ」が1万3633台、EVスポーツの「タイカン」が1万9822台という内訳になっている。
スポーツカーメーカーとして確固たる地位を築いてきたポルシェだが、販売面で見ればカイエンとマカンというSUVで全体の57%を売り上げているのだ。ポルシェのイメージリーダーは紛れもなくスポーツカーの911だが、販売を支えているのはSUV。時代を遡れば、1990年代に経営不振に陥ったポルシェを救った車種がカイエンでもある。
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