ポルシェ「カイエン」100万円中古車を買ってみた 走行9万km、13年落ちの格安初代モデルの実力

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筆者が購入したカイエンSのサイドスタイル(筆者撮影)

そして買ったのは2008年式、いわゆる「後期型」の初代カイエンS。エンジンは、V8・4.8Lで、走行距離は9万1500km、車両本体価格は108万円で3万値引きしてもらったので105万円だった。13年落ちということで、それなりに内外装も経年劣化はあるが、ワンオーナー車+ディーラー整備記録簿付きで比較的きれい、かつ下取車で相場より少し安い価格設定だったので購入した。2カ月経過した今のところトラブルもなく、快調に走ってくれている。

ちなみに購入したのは正規ディーラーではなく、輸入車をメインに扱っている比較的大手の中古車ディーラーだ。輸入中古車を買うなら正規ディーラーの認定中古車が安心だが、価格優先で選んでみた。

初代カイエンの見分け方やグレード構成

初代カイエンを簡単に説明しておくと、大きく前期型(955型)と後期型(957型)にわかれる。2006年のマイナーチェンジ前後で内外装やエンジンが異なるので、中古車を買うときには注意してほしい。主なラインナップは、V6エンジンの「カイエン」とV8エンジンの「カイエンS」、V8ターボエンジンの「カイエンターボ」の3つで、基本的には前期も後期も同様だ。そのほかにも「カイエンターボS」や「カイエンGTS」などもあるが、バリエーショングレードのようなものなので、まずは3つのグレードに注目してもらいたい。

購入したのは、初代の後期モデルにあたるカイエンS。エンジンはV8 4.8Lになる(筆者撮影)

エンジンは、マイナーチェンジの際にV6エンジンが3.2Lから3.6L、V8エンジンが4.5Lから4.8Lに排気量を拡大している。ちなみに筆者が購入した後期型のカイエンSは、4.8Lの自然吸気エンジンで385ps(前期型の4.5Lエンジン340ps)とパワーは十分だ。さらに後期モデルは、直噴化やバイオカム・プラスなども採用しているので、エンジントラブルも少ないように感じる。

そこで筆者も後期モデルに絞り、カイエン/カイエンS/カイエンターボの3台を試乗してみた。当初はトップグレードのカイエンターボを買うつもりだったが、乗り比べて街乗りで大差を感じなかったのでカイエンSを購入。個人的に大排気量NAのフィーリングが好みだったというのもある。ターボのような速さはないが、フラットなトルク感は街乗りでも非常に扱いやすい印象を受けた。あと、部品点数の少ないNAのほうが修理にお金もかからないだろうという理由もある。

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