「中学受験に没頭する親」が間違う大切な優先順位 子どもの感情や発達段階を無視していないか

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中学受験は、子ども1人で全部をやらせるのは難しいのが現実で、どうしても親の関わりが必要になってきます。そんな中で、親は「マネジャー」という役割が望ましいと思っています。子どもが主役のプレーヤーです。

マネージャーがスケジュール管理で過密な日程を組んでしまうと、プレーヤーは疲労困憊して倒れてしまいます。そこを調整するのがマネージャーの役割です。メンタル面も含め、良い状態を保てるようにサポートする。時には、子どもがついていけていない、つらそうだと思ったら、ドクターストップもさせていく。そういうこともマネージャーの役割です。

行き詰まってしまったときには、一度、親視点での「こうであってほしい」という固まったレンズを外して、子どものありのままの様子をしっかりと観察してみることも大切です。能力や、特徴、考えていること、特にその子の長所はどこなのか?というところをよく観てみる。よいところをみつけたら、その点をとにかく伸ばしていくようにできると理想です。

また、中でも最も大切なのは、子どもを1人の人間として認め、子どもの心をしっかりと見ていくことです。それが日常になれば、受験するしないに関わらず大きなトラブルにはならないかなという、これが私の経験からの話です。

子育ての不安を解消するには?

今は時代の変わり目で、社会の変化も大きく、親自身の子育てへの不安が生まれやすい時代だと思います。その中で、なんとか中学受験で合格を勝ち取って、親自身も安心したいという気持ちがおありだと思います。中学受験に限らず、みんな、「これでよいのだろうか?」と不安を抱えながら子育てしているような印象もあります。

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私がMama Cafeを主催するのは、そんな不安感を少しでも和らげる場を作りたいと思ったからです。誰かと話をするって、思っている以上に大事で、話をするだけでだいぶ心が軽くなるものです。

表面上の付き合いや見栄を張ることの多い世界にいると、内面がなかなか見えづらく、それが焦りを生むこともあります。でも本音トークをすれば、皆さん「あ、自分だけじゃないんだ。他の人も同じようなことで悩んでいるんだな」とわかり、スッと肩の力が抜けるのではないでしょうか。

このコロナ禍のなかで、親御さんたちの孤立感も進んでしまい、必要のない心配も生まれています。そんなときに、心からの本音を話せる場やコミュニティーを持つことをおすすめします。逆に焦りを生むような場にいることは避けるべきだと思います。親たちが、自分が安心できるものに触れられる環境を整えていくことも有効かもしれません。

(構成:柳澤聖子)

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

講演、執筆相談はこちらから。

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