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ライフ #おとなたちには、わからない

母に刺され父は浮気…娘が「先生」の道に進んだ訳 救われた記憶に「今度は助ける側にまわりたい」

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  • 大塚 玲子 ノンフィクションライター
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「だから、私も自分では先生に『家が大変なんです』っていう話を結構していたつもりが、なかなか取り合ってくれなかったのはこういうことか、と。ちょっと謎が解けました。

でもそれがわかったから、逆に『見逃しちゃ絶対ダメだな』と思って、なるべくいろんな子に声をかけたり、何か機会があったときに『家、どう?』っていう話をしたり。それでも全部が拾えているとは思えなくて、ちょっともどかしいです。言ってくれる子は言ってくれるんですけど、家の話は一切NG、みたいな子もいるので、無理にも聞けないし……」

でもきっと子どもたちにとって、こんな先生が学校にいてくれることは、とても貴重なことです。話したい、と思えたときに、話せる人が近くにいる必要があります。

「あと、これは私が『わかってくれない大人』側にまわってしまったのかな、と思うのですが、私はけっこう死に物狂いで努力をしてここに来たから、裏を返せば『自分で頑張ればなんとかなる』と思っているところがあって。だから『そこまで頑張ってまで進学はしなくていい』とか生徒に言われると、絶対口に出さないけれど、『何を言ってるんだ』と思っちゃって」

その気持ちは、わかる気がします。筆者もどちらかというと那津さん同様、努力型のタイプなので、子育てのなかでもどかしさを感じたことは多々ありました。でもそこで、「もっと頑張れるはず」とは言わないこと──これがなかなか難しいのです。

「それよりも、『その子があともうちょっとだけ頑張ったら確実に見える未来の話』だけをして、『とりあえず、ここ頑張ってみようね』って。この段階がクリアできたら、ここにも手が届くかもしれないから頑張ってね、ってお話しするようにしています」

「ふつうの親」がわからないという不安

最近考えるのは、結婚のことです。那津さんが職場、つまり学校で出会って付き合うのは、やはり先生が多いのですが、いわゆる「ふつうのおうち」で育った人が多く、彼女のような家庭環境で育った人に対し、いまひとつ想像が及ばない部分があるようです。

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【「ふつうの親」は想像がつかない】

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