富士電機ではペットボトルや缶の自販機だけではなく、セブンイレブンなどのコンビニのコーヒーマシンといった自動調理器も扱う。
温度管理や撹拌といった従来技術を応用して、1年かからずに試作品の開発に成功したが、苦労もあった。とろみ剤を「混ぜるだけ」と思われがちだが、撹拌が中途半端だと「だま」ができてしまう。そのためパドルと呼ばれるマドラーを1分間に約6000回転させなければならない。より混ぜ合わせるためにカップを左右に揺らしたり、お湯を入れるタイミングが早すぎないようにするなど、細かい調整も不可欠だった。
「自分が人力でこの飲料を毎日作れと言われたら、ぞっとする」。設計担当の中島一秀さんは当時をそう振り返る。地元の介護施設に実験機を持ち込み、お年寄りでもとろみ飲料を取り出しやすい取り出し口の高さやボタンの配置も調べ上げた。「介護施設の職員さんの苦労が身にしみてわかった」と中島さん。「この機械があれば、職員さんは1日に1回掃除などのメンテナンスをすれば済む。少しでも苦労を減らせれば」と話す。
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