(第24回)2003~04年の空前規模の為替介入

(第24回)2003~04年の空前規模の為替介入

1990年代後半から始まった円売り・ドル買いの為替介入は、その後も断続的に続いていた。為替レートは2003年7月頃まで、1ドル=120円程度の水準で推移していた。

03年に日本銀行総裁に就任した福井俊彦氏は、前総裁・速水優氏の「よいデフレ」路線を放棄し、金融緩和を進めた。

03年5月に、それまで安定的に推移していた為替レートに変化が生じた。アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン議長が政策金利の引き下げを示唆すると、アメリカの短期金利低下予測が市場に広まり、円高が進行したのである。1ドル=115円程度になり、10月には110円を超える円高になった。

株価は、それまでも長期的な低落傾向にあり、02年初めには日経平均株価が1万円にまで下落していた。02年の中頃に若干持ち直したものの、円高によって03年3月から4月には8000円を割り込む事態になった。

政府・日銀は、これを危機的な状況と捉えて即座に反応し、為替介入で円高を阻止しようと、03年1月から頻繁なドル買いを開始した。1~3月の介入規模は、2兆3000億円に達した。下図に示すように介入は月を追うごとにエスカレートし、介入規模は前代未聞の大きさにまで膨張していった。


政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 本当に強い大学
  • CSR企業総覧
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ANAが希望退職実施へ<br>雇用維持貫くJALとの差

ANAホールディングス傘下の全日本空輸は10月7日、退職金の割り増しによる希望退職の募集を労働組合に打診。一方の日本航空(JAL)は同日に開かれた定例会見で、人員削減の考えはないと明言。両社で対応が分かれた要因とは。

東洋経済education×ICT