自由が丘も変わる「東横沿線」建設ラッシュのなぜ 大規模開発が少ないエリアに何が起きている?
東急東横線は人気の沿線の1つだが、そのうちの都内部分は長年、賃貸、分譲ともに新築物件の供給の少ないエリアでもあった。ところが、ここ1年ほどで一気に複数の建設計画が公表され、状況が大きく変わり始めている。
大規模開発が少なかった東急東横線
もともと、東急東横線沿線の都内部分は渋沢栄一らが手掛けた田園調布の例からもわかるように大正時代という早い時期から宅地化が進められてきたエリア。そのため、大規模な開発をしようにもすでにまとまった土地がなく、沿線での再開発事例は意外に少ない。
都立大学の移転は30年前の1991年だし、代官山の同潤会アパート建替えもすでに20年以上前になった。中目黒駅前の再開発でタワーマンションができたのも12年前である。ざっと振り返ると10年に一度くらいはなにかしらの開発があったものの、それ以外は大きな変化がなかったのである。
そのため、このエリアでは外から見た印象以上に路地や老朽化した木造家屋などが多く残されており、昭和の街の風情を残している。中目黒から祐天寺にかけては坂道、階段が多いため、建て替えが難しい地域も多く、自由が丘も緑道沿いを除けば意外に坂だらけ。住宅の更新が遅れているのである。
だが、2020年以降、規模の大きな開発も含め、自由が丘、中目黒、祐天寺などで同時多発的にさまざまな計画が動き出している。どこがどう変わるのか。順にみていこう。
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