言語学で集客しまくるYouTubeチャンネルの正体

登録8万人超「ゆる言語学ラジオ」は何が面白い?

11月ごろに、堀元さんから水野さんへ

「『ゆる言語学ラジオ』というコンテンツをやりたいと思っているのですが、どうですか?」

という誘いのメールが届いた。

水野「僕は堀元さんのファンでしたから、素直にうれしかったです。ただ収録現場である堀元さんのお宅に伺ったら、結構初期投資をしていたんです。マイクやビデオカメラを買ったり、ロゴを発注したりで40万円ほど使っていました。

堀元さんが発注したロゴ

僕の予想では、年内にYouTubeチャンネル登録者数が1000人いけばいいほうだと思っていたので不安になりました」

堀元「僕はもうちょっと楽観的な考えで、2年間で2万~3万人のチャンネル登録者数になればいいなと思っていました。それでゆっくりと回収できればいいと考えていました」

堀元さんには、

「自分自身が喜ぶものを作ろう」

というポリシーがあるという。

自分が面白いものを本気で作ったら共感する人がいる

堀元「自分が面白いと思うものを本気で作ったら、それを面白いと思ってくれる人は必ず数万人はいると思うんですよ。

必ずしもトップを目指す必要はないんですね。自分に興味がないものを作るより、興味があるものを作ったほうが幸せですから。

『自分が面白いと思う物を本気で作っていったらいつか元をとることはできる』

「自分に興味がないものを作るより、興味があるものを作ったほうが幸せ」(写真:筆者撮影)

という長年ウェブコンテンツを作ってきた中から得た経験則がありました。なので投資に対して、ためらいはなかったですね」

しかし2人の予想をいい意味で覆し、第10回の『「象は鼻が長い」の謎-日本語学者が100年戦う一大ミステリー』というコンテンツが注目されて、チャンネル登録者はうなぎ登りに増えた。

多いときには日に3000人以上増えることもあり、現在は8万6000人を超える人気チャンネルになっている。

堀元「すでに教養系、解説系のYouTube、ポッドキャストはたくさんあり、土壌はできていました。ただ今までのコンテンツは1人で講義をする形式の番組が多いんですね。予備校の授業に近い形式です。そういう番組は教養が9割、エンタメが1割くらいの番組が多いと思うのですが、僕らはエンタメ8割、教養2割くらいの気持ちでやっています。

対話形式なので解説の中で適切な相づちや疑問を挟むことができます。実はふたりでやっている番組でも、適切な相づち、疑問を出せている番組は意外と少ないんです。

僕と水野さんは、ライターと編集者だったので、職業柄インタビューする機会も多く、そもそも

『聞き手がどう立ち振る舞えばいいのか?』

がわかっていたのは大きいと思います」

次ページ2人は『ゆる言語学ラジオ』をどう育てていく?
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