片頭痛の人は「白い壁紙と照明」避けた方が良い訳 部屋を広く見せるには「明るい色」が定石だが…

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Shadowman / PIXTA  
「テレワークになって、なんか身体の調子が悪い」
「うちは狭いからテレワークに不向き」
「テレワークではONとOFFのメリハリがうまくいかない」
こうした悩みを、少しインテリアを工夫すれば解決できるかもしれません。
新著『光とインテリアで整う 最高のテレワーク空間』では、インテリアデコレーターで医療系の大学院で公衆衛生を学ぶ著者が、最高のテレワーク空間をつくるためのルールを紹介しています。
本稿では、同書から一部抜粋・編集しお届けします。

「片頭痛ケアデザイン」の部屋で調査

私はインテリアデザインを健康に役立てる手法「アクティブ・ケア」を実践していますが、その活動の一環として、医科大学の看護師寮で片頭痛のある人を対象に調査をしたことがあります。

この調査では、新しくつくった看護師寮2棟全500室のうち、250室を照明や壁の色などに刺激を和らげる配慮を施した「片頭痛ケアデザイン」としました。そこにこれまで片頭痛に悩んでいた看護師さんに入居してもらい、入居前後それぞれ45日間の片頭痛症状について調べました。

「片頭痛ケアデザイン」の部屋には、照明に温かみのあるオレンジ系の電球色LED、主に時間を過ごす寝室兼リビングダイニングには、調光機能のあるLEDダウンライトを選びました。そして、天井や壁はマットな質感のベージュ系の壁紙、扉や収納扉はブラウン系の色で揃えるなど、全体的にコントラストと反射を抑えたやさしい色のグラデーションにしています。

また、照明や内装が関係する光過敏への配慮だけでなく、片頭痛には臭い過敏や音過敏もあるため、臭いへの配慮として、消臭機能のある壁紙も採用しました。

旧寮では白い壁に白色系の蛍光灯がついていたため、インテリアの印象は大きく異なります。

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