新型WRX開発者の顔が「ほっこりしていた」わけ

WRX S4の“綺麗な走り"を体験してわかった事

袖ヶ浦フォレストレースウェイで「WRX S4」を試乗した(写真:SUBARU)

2021年後半に日本に導入されるスバル「WRX S4」を、ユーザーの手に届く前にサーキットで思う存分走らせる機会を得た。当然のことながら、モノとしては秀作であった。

長らく改良を加えてきた旧世代の車体から、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)へと刷新。パワートレインは、アメリカ市場で熟成されてきた2.4リッター水平対向エンジンをベースとして変速機などに新しい技術が盛り込まれ、さらにアメリカ向けのSTIコンプリートカー「S209」用を応用したダンロップとの共同開発タイヤを採用する。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

走る前にスペックを見ただけでも、走りの良さは十分に予想できたし、実際に走らせてみれば、そうした“走りの革命”のインパクトは大きなものだった。

しかし、それ以上に試乗現場で強く印象に残ったのが、新型WRX S4の開発に携わったエンジニアやデザイナーの皆さんの“ほっこりした表情”だった。

その裏には、“やり遂げた”という清々しさと、次世代スバル車の開発に向けて“どこを目指すべきなのか、ゆっくり考えてみたい”という思いが重なり合っているように感じた。

まずは、新型WRX S4の走りについて詳しく紹介する。

「GT-H EX」「STI Sport R」の2モデル

舞台は、袖ケ浦フォレストレースウェイ(千葉県袖ケ浦市)。筆者にとっては今回の試乗の数カ月前に、新型「BRZ」とトヨタ「GR86」を豪雨の中で比較した場所である。

この日の空は厚い雲に覆われていたが、路面はドライで気温は24度だった。

試乗車は、WRX S4が「GT-H EX」と「STI Sport R EX」という2台と、「レヴォーグ」に追加された「STI Sport R EX」。

新型「WRX S4」(手前)のほか、比較試乗のために現行車(奥)も用意された(筆者撮影)

いずれもナンバー取得前だったため、プロトタイプという触れ込みだったが、実際には“ほぼ量産車”といえる状態だ。また、比較試乗用として、現行世代の「WRX S4 STI Sport」も用意されていた。

商品説明についてスバルから事前に提示された動画を見ていたが、試乗会場ではレヴォーグの開発責任者も兼務する、スバル商品企画本部プロジェクトゼネラルマネージャー(PGM)の五島賢(ごしまさとし)氏が、全体ブリーフィングの際、新型WRX S4開発に向けての熱い思いを語ってくれた。

次ページ「極・革新」+「CVTの逆襲」による走り
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 近代日本を創造したリアリスト 大久保利通の正体
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「安売り日本」はもう限界、ニッポン再生計画
「安売り日本」はもう限界、ニッポン再生計画
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
勝ち組シニアと負け組シニア<br>定年格差

「45歳定年」発言に対し一部で猛反発。現実には法改正で70歳までの雇用確保が今春努力義務化されました。人生100年時代といわれる今、従来の定年はもはやなくなりつつあります。老後も働くシニアが第二の人生を勝ち抜くためにすべきことは何でしょうか。

東洋経済education×ICT