レヴォーグと同様、「お客様の心の導火線に火をつける」という決め台詞をベースに、30年の歴史を継承するWRXにレヴォーグでの「超・革新」を融合。ついには「極・革新」なる新たな五島語(ごしまご)が披露された。
さらには「CVT(変速装置:リニアトロニック)の逆襲」という触れ込みが加わり、こちらとしても走る前からワクワク感が高まった。
まずは、WRX S4 GT-H EXに乗った。
サスペンションもエンジンもすべてが“綺麗”
ピットロードを出て、第1コーナーですぐに「これは相当違うな」という印象を持つ。なにせ、コーナーにスッと入り、キリっと旋回し、さらにすっきりコーナーを出る。走り味がとても“綺麗”なのだ。
レヴォーグも、現行型となる2代目は初代に対してコーナーの旋回性が高まっているが、新型WRX S4は2代目レヴォーグに比べて、“より綺麗に曲がる”のである。
試乗後、エンジニアに話を聞くと、「100種類以上のサスセッティングを試し、新型WRXの資質を素直に表現することを追求した」と開発の経緯を振り返ってくれた。
“綺麗な走り”はパワートレインでも感じられる。水平対向4気筒エンジンは、排気量が2.0リッターの「FA20型」から、2.4リッター化した「FA24型」となった。
最大出力は300psから275ps、最大トルクは400Nmから375Nmへと若干減少しているが、ターボチャージャーの各種電子制御によって、アクセルON時の吹け上がりが遅れる、いわゆるターボラグが解消されている。
適宜にシフトアップ/ダウンする「CVTの逆襲」も、たしかに凄かった。技術的な詳細についてはスバルのホームページを参照いただくとして、「CVTの逆襲」は体感としては“鋭い”というより、車体やサスペンションと同じく“綺麗”であり、そこに“心地よさ”が加わるのだ。
次に、レヴォーグ STI Sport R EXに乗った。通常モデルの1.8リッターに対して、WRX S4と同様の2.4リッターエンジンを搭載したモデルだ。
第1印象は、WRX S4 GT-H EXと比べて、フロントタイヤからドライバーへのフィードバックが少し強い。
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