キャンピングカー業界がコロナ特需を喜べない訳 レンタル需要が増えても売上が伸び悩む理由は
昨今のアウトドアブームにより、コロナ禍においてもキャンピングカー販売は好調だ。一方で近年は、キャンピングカーを保有せず、レンタル車両で楽しむ層も増えており、市場は拡大傾向だといわれている。とくに2020-2021年は、コロナ禍の影響で、従来の主力だったインバウンド需要が激減した反面、日本人ユーザーの増加が顕著になっているという。
そんな中、アウトドア系イベント「アソモビ2021 in Saitama」(2021年10月16日~17日・さいたまスーパーアリーナ)には、旅行業を手掛ける東証一部上場企業のエアトリ傘下で、レンタルキャンピングカー事業のエルモンテRVジャパンを手掛けるインバウンドプラットフォームが出展。同社所有のレンタル用車両で、本格的キャンピングカーの「クレソンジャーニー エボライト」を展示するとともに、日本人利用客のさらなる需要拡大を狙ったサービスのアピールを行っていた。
同社でも、コロナ禍の影響が出た2020年以降は、日本人の顧客増加が著しく、夏のハイシーズンには貸し出す車両がなくなるほどの盛況ぶりだ。だが売上では、欧米からの訪日外国人が顧客の中心だった2019年までには及ばないという。そして、それは、日本人と欧米人では、キャンピングカーによる旅の方法や期間などに大きな違いがあるのが要因のひとつのようだ。エルモンテRVジャパン代表の武原 等氏に、近年の日本人利用客の傾向や訪日外国人との相違点、レンタルキャンピングカー事業における今後の課題などを伺った。
エルモンテRVジャパンとは
北米でキャンピングカーをレンタルして旅をした経験がある人であれば、エルモンテRV(EL MONTE RV)の名前を聞いたことがある人も多いだろう。北米で2番目の規模を誇る、レンタルキャンピングカーの大手企業だからだ。アメリカだけでなく、カナダやオーストラリア、ニュージーランドなどで事業を展開し、2000台以上の車両を保有する。また、それらすべてが製造4年以内の新しいモデルであることや、大都市の空港などから手軽に車両を借り出しできる利便性のよさなどにより、現地では高い人気を誇っている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら