休むことに罪悪感ある人に身につけてほしい習慣 「自分さえ頑張れば何とかなる」の考えは危険

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私たちが日々行うインプットやアウトプットは、ときに焦りや不安、怒りなどのストレスを生み、それにより自分自身がどんどん削られていく場合があります。そんなとき、「ひとり時間」を少し持つだけでもクールダウンができるし、自分に課している目標をいったんやめて何もしない時間を持つことも心が休まります。

「何もしない」ということは、究極の心の栄養補給なのです。とはいっても、やるべきことは毎日たくさんあって、そう簡単に削れないものもあるでしょう。そんなときは、「義務」「○○すべき」と思わずに、自分の充電リストに近づける視点が大切です。

例えば、料理をしたくないときを考えてみます(もちろん、栄養士である私もあります)。「自分のトリセツ」に「好きな音楽を大音量で流すとすごくリフレッシュできた!」というログがあったら、次から大音量で音楽を流しながら料理してもいいわけです。家族はちょっと驚くかもしれませんが、自分の気持ちは格段に楽になります。

また、単純に義務と感じていることの回数を減らすのも一案です。掃除が嫌いな人なら、「週末だけ掃除をする」と決めて、週末の楽しみにしている予定の前に「30分だけやる」としてもいいでしょう。

ただ義務をこなしているだけでは、自分の充電には結びつきません。自分の充電リストを眺めながら、「どう近づけるか」「どう減らすか」「どう組み合わせるか」を考えましょう。

「自分のトリセツ」がたまっていくごとに、これまで義務と思っていたものごとを義務と感じないやり方が、いろいろ考えられるようになっていくはずです。

「何もしない」時間を意識して取り入れる

コロナ禍で、家で過ごす時間が長くなればなるほど、家という空間や時間の使い方が自分に与える影響が大きくなっています。

『何もしない習慣』(KADOKAWA)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

その中で、家というハード面しかり、仕事の仕方や気の持ちようといったソフト面しかり、心と体の疲れをリセットできる環境をつくることはもはや必須事項となっているといえます。

毎日頑張っているはずなのに、日々の対応にただ追われていると、ふと「なんのために頑張っているのだろう?」と思うことがありませんか。もしかして「自分の人生ってこんなもんだろう」と、未来に希望を持てなくなるときもあるかもしれません。頑張っていたのに、思っていたのとは違う場所にたどり着くことは、誰の人生においても起こりうることです。

だからこそ、「何もしない」時間をもっと意識して取り入れて、もっと上手に自分を活かせる方法を考える必要があるのではないでしょうか。「今自分はどこにいるのか」という現在地の確認、自分が理想とするゴールとの距離感や方向性を確認する作業を日常の中でこまめにできれば、早めの軌道修正が可能です。「何もしない」からこそ、理想の生活に近づいていけるのです。

笠井 奈津子 栄養士、健康経営アドバイザー

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かさいなつこ / Natsuko Kasai

カラダプラスマネジメント代表。1979年、東京都生まれ。聖心女子大学文学部哲学科卒業後、香川栄養専門学校(現・香川調理製菓専門学校)を経て栄養士になったのち、都内心療内科クリニック併設の研究所で食事カウンセリングに携わる。起業家養成学校のビジネスプランコンテストで優勝したことを機に、フリーランスに転身。企業研修では、数百人単位の参加者でも事前に食事記録をチェックし、労働環境にも配慮。コンビニでの買い方など、机上の空論にならないアドバイスを大事にしている。著書に『10年後も見た目が変わらない食べ方のルール』(PHP新書)など。
https://slipstream-web.com/kasainatsuko/

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