新型シビックの販売が好調な滑り出しだ。発売から1カ月を経て3000台を超える受注を獲得し、月間販売計画台数の3倍以上となる立ち上がりとなった。11代目となった新型の市場反応はどうなのか? 広報部に取材してみた。
「シビックという車名に愛着のある、50代のお客様から指名買いをいただくとともに、20~30代の若い世代のお客様や、これまで輸入車にお乗りのお客様からもご好評をいただいております。若い世代のご購入では、残価設定ローンをご利用いただくケースが多いです。2グレード構成(EXとLX)での販売ですが、上位グレード(EX)の販売が好調(78.4%)です。残価設定ローンをご利用いただくと月払い額がEXの4万4100円に対し、LXが3万9800円とわずか4300円の差に収まる(Honda Web上の「セルフ見積り結果」で試算。条件により価格は異なる)ため、より装備の充実したEXグレードをご選択いただけているのかと思います」。
ベースグレード319万円は高い? 安い?
一方、「車両価格が高いのではないか?」との声も聞かれる。確かに300万円前半(ベースグレード「LX」/319万円)の車両本体価格はこの御時世、安くはない。
先行発売している北米市場では装備を簡略化した安価なグレードがあるものの、日本仕様は標準装備の数が多い。よって、それらを合わせれば帳尻は合ってくるので、市場ごとの違いではなさそうだ。
では、ホンダのコンパクトカー「フィット」(1.3Lガソリンモデル「LUXE」/207万6800円)との比較ではどうか? いささか乱暴な比較だが、上記の前提グレード同士による単純比較では、新型シビックはフィットよりも111万3200円高い。車格が1~1.5クラス違うので「至極真っ当」というご意見はごもっとも。
パワートレーンでは、新型シビックの1.5Lターボエンジンに対してフィットはターボチャージャーの付かない1.3Lエンジンと異なる。パワートレーンの単体価格は公にはなっていないので、ここではわかりやすく次のように考えた。
ターボチャージャー追加によるエンジン強化や専用ECUの開発、インタークーラーなど補機類の追加、さらにはホイールやブレーキの大径化や足回り強化など機能を向上させるコストを「ターボ」代とした。
それらを踏まえたターボ代は、ズバリ40万円程度になると試算した。ちなみにフィットのガソリンモデル「BASIC」と、シリーズハイブリッドモデルの「e:HEV BASIC」では44万円の差額がある。
ここまでの結果、単純計算だが、111万3200円-40万円の71万3200円、新型シビックが高いことになる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら