日本には欠けている、米国経済「強さの根本理由」 世界中の投資マネーを集める「決定的な」裏付け
しかし、それもバブル経済の崩壊にはかないませんでした。日経平均株価は米国株とは異なり、第2次安倍政権による「アベノミクス」が行われるまで、実に20年以上にわたって下げ続けたのです。
むろん、現在に至るまで幾度となく回復の兆しをみせることもありましたが、結局期待外れのまま、株価は低迷し続けました。
しかし、米国の株価は、少なくともニューヨーク・ダウをみる限り、大きく下げることはあっても、そこからの回復が比較的早いという点で、日本の株式市場とは明らかに異なる地合いの強さを感じます。
直近でみても、ITバブル崩壊前につけた高値を抜いたのは、その約6年後ですし、リーマンショック前の最高値を抜いたのは、その5年半後です。そして2020年3月のコロナショックでは、なんとわずか半年でコロナショック前の高値を更新してきたのです。この回復力は驚きです。
こうして米国の株価は、200年以上の歴史のなかで、ひたすら最高値を更新し続けています。ほかの国の株式市場をみても、これだけ暴落後の回復力が早く、かつ長期にわたって最高値を更新し続けているケースはみられません。
人口は「経済力」の基盤になる
こうした米国経済の強さの基盤には、人口があります。
米国の人口は、これからも当分の間、増え続けます。2021年の米国の総人口は3億3291万人です。そして、2050年になってもまだ増え続け、同年の総人口は3億7941万人と推計されています。
何しろ米国は移民の国であり、それは昔も今も変わりません。結果、世界各国から米国に人が集まり、長期にわたる人口増加を支えていくのです。
では、日本の人口はどうでしょうか。
2021年7月1日時点の総人口の概算値は1億2536万人です。「日本の将来推計人口」によると、2050年に日本の総人口は1億192万人まで減ります。
その後も減少を続け、2053年には日本の総人口は1億人を割り込んで9924万人になります。さらに2063年には9000万人をも割り込み、8808万人まで減ってしまいます。
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