アルゼンチン、「デフォルト危機」の顛末

公的債務管理体制の変化が引き金に

右がアルゼンチンのクリスティーナ・エリザベット・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領(写真:ロイター/アフロ)

アルゼンチンのデフォルト(債務不履行)をめぐり、政策責任者たちが動揺している。確かに同国の周期的な債務危機は、自己破滅的なマクロ経済政策に起因することが多い。ただ今回は、国際的な公的債務管理体制に重大な変化が起こったことが引き金となった。

米国の裁判所が、約束どおりの利払いを求める強硬な債権者の主張を認める判断を下したことで変化が生じた。しかし現状は、新興市場の成長が鈍化し、対外債務が拡大している。新たな法解釈は債務減額や返済繰り延べを難しくするため、世界金融の安定によい兆しはない。

これまでにデフォルトを7回も経験

10年余り前、アルゼンチン政府は外国人債権者に対して大規模な減額要求を一方的に突き付けた。エコノミストたちはこの「ブエノスアイレス・コンセンサス」を、新たな経済運営方針だと支持したが、後から考えるとばかげて見える。IMF(国際通貨基金)は、2001年にアルゼンチンがデフォルトに陥った際には、同国の持続不可能なドルペッグ制を救済するために過剰な融資をした、とだいぶ前から認めている。

私は2009年にカーメン・ラインハート氏との共著『国家は破綻する』で指摘したが、アルゼンチンはこれまでデフォルトを7回経験している(1827、1890、1951、1956、1982、1989、2001の各年)。

2003年には、IMFが公的債務問題を解決する新たな枠組みを提案した。これには債権者だけでなく、新興市場からも厳しい反対の声が上がった。そして健全な債務国は、債務不履行のペナルティが緩和されれば、債権者が金利引き上げを求めるのではないかと懸念した。

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