なぜザックジャパンは惨敗したのか

ジーコジャパンの2006年ドイツ大会に酷似

コロンビア戦終了後の長友佑都選手(左)と内田篤人選手。日本代表は、4年後に向けて大きな課題を背負った(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

「今日みたいな勢いを持って初戦からプレーしたかったなというのが正直なところです」

1次リーグ突破のために勝利するしかなかった24日のコロンビア戦(クイアバ)でまさかの1-4の惨敗を喫した後、ドーピング検査を終えて出てきた吉田麻也(サウサンプトン)が悔しそうに本音を吐露した。彼の言葉はチーム全体に共通する思いだろう。

前半はタテに攻める、いい形に

確かにコロンビア戦の日本代表は前半からタテへの意識を強く押し出し、いい形を作った。そのけん引役となったのが、ついに1トップで先発に起用された大久保嘉人(川崎)。彼が鋭い動き出しでゴール前へ飛び込むことで、相手に脅威を与え、香川真司(マンU)や岡崎慎司(マインツ)らが高い位置でボールを持てる回数が格段に増えた。ザッケローニ監督の今回の采配はことごとく裏目に出たが、大久保に関してもそう。素直に彼を14日の初戦・コートジボワール戦(レシフェ)からトップで使っていたら、もう少し高い位置で攻めるチャンスは多くなっていたはず。それが大いに悔やまれた。

しかし一瞬のスキを逃さない戦術眼や試合運びのうまさはやはり相手が一枚も二枚も上手だった。前半16分にアドリアン・ラモス(ヘルタ)が得たPKをフアン・クアドラード(フィオレンティーナ)が確実に決め、コロンビアは日本を精神的に追い詰める。日本も岡崎の伝家の宝刀のヘッドが飛び出し、何とか1-1に追い付いて前半を折り返したが、後半にハメス・ロドリゲス(モナコ)が出てきてからは完全にペースを握られた。彼の中央で緩急をつけて敵をかわす巧みな動きに日本は翻弄され、早い時間帯に2失点目を喫してしまう。

そして前がかりになった裏をさらに突かれて最終的には大量4失点を食らった。これだけ期待された日本代表が勝ち点1のグループ最下位に沈むとは、予想外の出来事だったといっていい。

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