世界一安くて「我慢しない」永遠のダイエット法 「食べたいが太りたくない」ジレンマからの脱出

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はっきり言おう。世間には「我慢しないダイエット」なんてものは五万と溢れている。しかし騙されてはいけません。あれは、正確に言えば、何かを我慢しなくてもいいかわりに、何かを我慢しなきゃいけないダイエットである(当然だ)。だから続かないのだ。人は何かを我慢することは一瞬はできても、一生となるととてもじゃないが無理なんである。

だから本当に、リアルに我慢しないダイエットを実現しようと思えば、自分を見つめ直すしかないのだ。

あれもこれもないと満足できないと思っていた自分が、案外、ほんのわずかなもので満足できるのだと知ること。それができて初めて、日々心から満足しながら、食べすぎとは無縁の人生を送ることができる。その時こそが、本当のダイエットに成功した日である。

そのための方法はいくらもあろう。例えば瞑想とかね。でもこの、「毎日同じものを食べる」ことは実に有効だ。はっきり言って、これぞベストのダイエット成功法なんじゃないかと思う。何しろいつでも誰でも今すぐにでもできる。しかも日々の料理が圧倒的にラクになるんだから、一石二鳥もいいとこである。

本当に美味しいものは「毎日食べても飽きないもの」

……なんてことを言うと、いくらダイエットのためと言われても、そんなつまらない食生活なんてしたくない、毎日同じものなんて飽きちゃうよという声が大合唱で聞こえてきそうである。

でもね、経験者として言わせていただければ、これがまったく飽きるということがないの。というか、毎日食べたくらいで飽きちゃうものなんて、本当に「美味しい」ものと言えるのだろうか。

あなたが「美味しい」と思っているのはもしかすると、単に目先の変わった、味の濃い、刺激的な料理なんじゃないだろうか? ああ美味しかった! でも明日も明後日も食べたいかと聞かれれば勘弁してヨと思うなんて、本当に好きなものと言えるのか? 

もちろん、そのような料理は、たまの楽しみにご馳走として食べるのは楽しいものだ。でも、日々そのようなものを食べてはすぐに飽きてしまうようでは、あなたの人生における安住の地は一体どこにあるのだろう? 人生の落ち着き、すなわち「これで十分」という心の平安はいつになったら得られるのだろうか?

なに、別に難しいことなどない。だって、白いご飯に飽きちゃったっていう人なんていないでしょう? 毎日食べて飽きないものは、あなたの中にもちゃんとあるはずなのだ。きっと今はそれ以外のものに目を奪われまくっているせいで、単に気づく暇がないだけなのである。何しろ経験者が言うのだから間違いありません。

毎日食べて、心から満足できるもの。それは誰の中にもちゃんと存在しているはずで、すなわち誰だってダイエット地獄から卒業することができるのであります。

稲垣 えみ子 フリーランサー

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いながき えみこ / Emiko Inagaki

1965年生まれ。一橋大を卒業後、朝日新聞社に入社し、大阪社会部、週刊朝日編集部などを経て論説委員、編集委員をつとめる。東日本大震災を機に始めた超節電生活などを綴ったアフロヘアーの写真入りコラムが注目を集め、「報道ステーション」「情熱大陸」などのテレビ番組に出演するが、2016年に50歳で退社。以後は築50年のワンルームマンションで、夫なし・冷蔵庫なし・定職なしの「楽しく閉じていく人生」を追求中。著書に『魂の退社』『人生はどこでもドア』(以上、東洋経済新報社)「もうレシピ本はいらない」(マガジンハウス)など。

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