FIREを目指す人が知るべき「3つの不都合な真実」 38歳で1億円手に入れて引退、後悔した人も

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「FIRE」で人は本当に幸せをつかめるのか?(写真:PeopleImages/iStock)

最近、ビジネスパーソンの間で「FIRE」が注目されています。FIREとは「Financially Independence, Retire Early」の頭文字で、若いうちに経済的に自立し、仕事を辞めることです。

ネットや雑誌では、「30代で億り人(資産1億円)になってリタイアし、南の島でのんびり暮らしてます」といった成功事例が紹介されています。また、フィナンシャル・プラナーや証券会社によるFIRE実現のノウハウ指南もよく目にします。

ただ、夢のような話には落とし穴が付きもの。そんなにうまくFIREが実現するものでしょうか。今回は「FIREを目指す人が見落とす3つの盲点」を紹介します。

「年率4%」の盲点

早期退職するには、まず経済的自立を実現する必要があります。資産がどのくらいあれば実現可能なのでしょうか。ここでフィナンシャル・プラナーなど専門家が提唱するのが「4%ルール」です。

「4%ルール」とは、リタイア後の資産運用で4%の利回りを確保し、生活費など年間支出を運用資産の4%未満に抑えることで資産を取り崩すことなく生活できる、という考え方です。

つまり、年間支出の25倍の資産があればFIREできるというわけです。年間支出が200万円なら5000万円、年間支出が400万円なら1億円の資産が必要となります。

ここで1つ目の盲点は、「本当に4%で資産運用できるのか?」ということです。定期預金や国債の利回りはほぼゼロなので、4%の利回りを確保するには株式投資(などハイリスクの資産運用)をする必要があります。

過去の日経平均の複利の年平均利回りは、以下の通りです。

直近10年(2010年末~2020年末)10.36%
直近20年(2000年末~2020年末)3.50%
直近30年(1990年末~2020年末)0.47%

直近10年の数字を見ると、「4%くらいは楽々行けるでしょ」と思いますが、直近20年、直近30年を見ると、4%は高いハードルです。

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