幸せを求めるほど欲望を募らせる人が陥る悪循環 「僧侶の意識=モンク思考」が悩める人を救う

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モンク・マインドはわれわれを“混乱と注意散漫の沼”から引き上げ、ものごとを見きわめる明晰さ、そして人生の意味と方向性を教えてくれるのだという。

モンキー・マインドとモンク・マインドとの違いを確かめてみよう。

モンキー・マインド
ものごとの枝葉末節にとらわれている
人生という車の助手席に乗っていて、自分では運転していない
愚痴をこぼす、比較する、批判する
考えすぎる、先延ばしにする
こまごまとしたことに気をとられている
目先の満足を重視する
注文が多く、特権意識がある
きまぐれ
ネガティブな感情や恐怖を増幅させる
自己中心的で思い込みが強い
マルチタスキング(一度に複数のタスクをこなそうとする)
怒り、悩み、恐怖に支配されている
楽しければ何でもする
快楽を求める
一時的にしのげればよしとする
(「はじめに」より)
モンク・マインド
ものごとの根っこの部分を見据えている
意図と自覚をもって生きている
優しくて、思いやりがあり、協力的
分析する、明確に説明できる
整然としている
先々の利益を考える
熱心、決心が固い、根気がある
使命感、ビジョン、目標をもって取り組む
ネガティブな感情や恐怖を分析する
他者の役に立つために自分を大事にする
シングルタスキング(一度に1つのタスクに専念する)
エネルギーをコントロールし、賢く使う
自制心を働かせようとする
意味を求める
根本的な解決策を探す
(「はじめに」より)

エゴ、嫉妬、欲望、不安などから自由に

「モンク・マインド」は、私たちにいままでとは違う人生観、違う生き方を見せてくれるもの。その生き方においては、「反骨心」「無執着」「再発見」「目的」「集中力」「自制心」「奉仕」がカギを握るのだそうだ。

さらにいえば、モンク・マインドが目指すのは、エゴ、嫉妬、欲望、不安、怒り、不満、悩みから自由になること。それは入手可能なだけではなく、必要不可欠なものだという。「ほかに選択肢はない。僕らは落ち着きと静けさと安らぎを必要としている」というシェティ氏の主張に、少なからず共感する方は多いのではないだろうか?

生まれたての赤ん坊は何よりも先に呼吸をする。ところが、成長につれて、人生はどんどんややこしくなり、ただ静かに座って呼吸するだけのことが、なぜか難しくなってしまう。だからこそ、この本で僕は伝えたい。僧侶のように、ものごとの根っこに目を向け、自分自身を見つめるにはどうすればいいのか。なぜなら、そうした好奇心と思考と努力と気づきを経た先にのみ、心の平安と落ち着き、人生の目的は待っているからだ。(「はじめに」より)
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