部下を「自分のコピー」に育ててはいけない理由 イエスマンばかり育成した社長が直面した苦難

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社長の変化に応えるように、責任者となった社員たちは、みな、実力を発揮しました。感情コンサルを受けてから約2年。新規事業は、どれも順調だとか。

かつては、自分だけでやっていた採用などの人事業務も、今では担当社員に任せて、精神的にすごく楽になったそうです。遠井社長は、こうおっしゃいました。

「やっぱり、任せてみて、それまで抑えつけていた社員たちが、ちゃんと力があったんだということが見えたのが、自分にとって一番大きかった」

伸びる会社の社長がしていること

「最高の指導者ほど、何も言わない」という言葉を聞いたことがあります。

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スーパーマン社長ほど、つい、何でも自分でやってしまったり、的確すぎるアドバイスをしてしまったりして、社員の自主性を奪ってしまうようです。アドバイスが悪いのではありません。アドバイスは、あくまで相手が主体になるようにしないと、ただの命令や指示になってしまうということです。

社員の自主性を重視して、良いところを伸ばして、やる気に火をつける。感情コンサルをしていると、それが伸びる会社の社長さんのあり方だとわかります。

そして、自分の感覚が市場とズレてきたなどの理由で、会社を引き継ぐべきときがきたら、思い切って任せてみる。

会社の理念とか、DNAだけは引き継いでもらって、新規事業は次の世代に任せてみることが、会社を存続させるコツなのではないかと思います。

押野 満里子 一般社団法人感情セラピー協会代表理事・二光光学株式会社取締役

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おしの まりこ / Mariko Oshino

「感情コンサル®メソッド」開発者。一般社団法人感情セラピー協会代表理事。二光光学株式会社取締役(サファイアガラス加工会社)。信州長野の中小企業の跡取りとして生まれ、後継者としての苦悩を数々経験。そんな中で、「感情を丁寧に扱うことで、楽に、早く結果が出て幸せになる」感情コンサル®メソッドが誕生。その後、500人以上の経営者・社長にのべ1000件以上の感情コンサルを行い、「経営者の感情」を変えただけで「本当に結果が出る」ことを実証。評判が口コミで広がる。著書に『社長はメンタルが9割』(かんき出版)などがある。

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