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部下を「自分のコピー」に育ててはいけない理由 イエスマンばかり育成した社長が直面した苦難

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  • 押野 満里子 一般社団法人感情セラピー協会代表理事・二光光学株式会社取締役
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感情コンサルをやっているとよくわかるのですが、人というものは、自分が悪いと頭ではわかっていても、感情では被害者になってしまうことがあります。

被害者になった時点で、「あいつのせいだ!」と自動的に加害者が生まれて、遠井社長のように無性に腹が立ってきます。この感情は理屈ではないので、抑えようがありません。

そして、ここで感情コンサルが効きます。自分の感情を認めて、ねぎらってあげる。そういうプロセスを踏んでフラットな気持ちになってから、現状を俯瞰するのです。

感情コンサルでは、感情を癒すところからスタートします。人は、まず、自分を認めて、安心しないと、フラットな気持ちで、自分を変えることができません。

遠井社長の場合は、「ここまで頑張ってきた自分を認め、自身でほめてあげる」ことが必要でした。

そして、自身の中の怒りをため込まずに吐き出してもらう。よく「ネガティブなことは口にしないでください」なんて言われますが、怒りは溜め込まずに吐き出すほうが、ずっと、ボジティブだと思います。口から外に出すことで、心の中を軽くすることができるからです。

勘違いに気づいたら

そうしてフラットな状態になっていただき、問題を俯瞰すると、元凶は、遠井社長がバックミラーを見ずに、つまり、社員たちのことを見ずに、突っ走ってきたことでした。そして、マイルールを押しつけて、「自分のコピーを作れば安心」だと勘違いしてしまったツケが、今、まわってきたのです。

そこまでは納得した遠井社長は、自分の歳では新しい事業のアイデア出しは無理だと判断して、改めて、社員たちに新規事業のアイデアを募りました。

すると、カメラ部門や印刷部門などで新たな事業アイデアが出てきたのです。遠井社長は腹をくくって、5つの新規事業を同時に立ち上げることにしました。

もちろん、自分がやるのではなく、それぞれに責任者を任命して。不安はありましたが、もう、会社が生き残るにはこれしかないという判断です。

任命した責任者からアドバイスを求められると、遠井社長はこう答えたそうです。

「自分もやったことがないから、一緒に考えよう」

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