就職人気企業ランキング300--2011年卒業生が“就活後半”に選んだ就職したい会社

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コミュニケーションのよさや社員の活気を学生は見ている

最後に、学生コメントから見えるランクアップ企業の共通点を紹介したい。

(1)学生と直接触れ合う機会が多い。ただしあまり規模の大きいセミナーでは逆効果。できれば全国各地で実施する。
(2)セミナーでは、スムーズな司会進行で社員同士のコミュニケーションのよさや、生き生きと仕事をしている社員の姿を見せる。
(3)選考時の学生への気配りを。たとえば面接時にフィードバックをする、選考に落ちた学生にも速やかに連絡を入れる、エントリー学生全員に自社製品を送るなど。
(4)わかりやすく明確な企業メッセージを伝える。それにより、共感した学生の支持をより強く得ることができる。
(5)社員によって言うことが違うのはNG。企業理念の浸透やビジョンの一貫性を学生に示す。特にリクルーター面談では注意が必要だ。

昨今はネットを通じ、就活関連の口コミ情報も学年をまたいで共有されている。インターンシップを皮切りに、2012年卒生向けの採用活動も始まる。学生と接触するときには、これらポイントを念頭に入れて対応してはいかがだろうか。

6年連続首位の「大企業」を「商品・サービス」が逆転

また、本調査では、志望企業を挙げてもらう際に、選択理由を「企業価値(選択企業の属性に関してイメージする価値)」と「仕事価値(選択企業の仕事内容からイメージする価値)」に分けて聞いている。各価値とも12項目の中から当てはまるものを一つ選択してもらうため、1社につき、企業価値一つ、仕事価値一つが選ばれる。この結果から、どのような価値に重きを置いて企業を選んでいるのかが見えてくる。

企業価値では、大きな変化があった。

6年連続でトップだった「大企業である」が順位を落とし、「商品・サービスが優れている」がトップに躍り出た。今年の学生は企業選びの幅を広げるため、規模にこだわらずに、就職活動を行ったことがうかがえる。また昨年と比べ、企業がPRしたい価値と学生が重視する価値のズレが少ないことも特徴だ。「大企業」では相変わらず大きなギャップがあるが、ほかでは小さくなっている。イメージ先行の企業選びから、企業メッセージをきちんと受け止め、企業価値に共感しているのであれば、よい変化といえる。

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