就職人気企業ランキング300--2011年卒業生が“就活後半”に選んだ就職したい会社
後半ランキングの特徴を三つにまとめてみた。
一つは、金融全般への根強い人気。前半は金融の中でもメガバンクの人気が目立ったが、後半もみずほフィナンシャルグループ(13位)を含め、3行とも上位にランクインした。しかし後半ランキングではメガバンクだけでなく、野村証券や大和証券グループ(12位)、損保トップの東京海上日動火災保険(14位)、生保の日本生命保険(16位)、信託銀行の三菱UFJ信託銀行(18位)など、幅広い金融企業が20位以内にランクインしている。
二つ目は、バリエーション豊かな業界・企業が並んだことだろう。もともと後半ランキングは、企業研究が進むため、業界は分散する傾向があるが、今年はそれが顕著だった。上位20位で見ると、常連企業を抑えて、食品の明治製菓がトップ。玩具では、常連のバンダイ(11位)以外にタカラトミーが上位に顔を出した。鉄道ではJRから2社が、そして花王(15位)や富士フイルム(19位)といった化学・医薬・化粧品メーカーも名を連ねた。学生は厳しい就職環境から、例年以上に視野を広げて企業選びをする必要があったのだろう。
最後の特徴は、食品の人気の高さ。食品業界の上位20社で、前半から順位を下げたのはサントリーホールディングス(前半19位→48位)、日清食品(前半95位→115位)の2社のみ。ほかはすべて順位を上げた。中でも大幅に上げたのが、キリンビバレッジ(前半146位→34位)。キリンビール(61位)よりも上位となった。コメントには、「幅広い飲料の開発を行っているのが魅力」といった声があった。ビール離れが進む学生には、キリンビバレッジのほうが魅力的に映ったようだ。