障害者雇用に積極的な企業のキーワードは「中堅」「高ROE」

障害者雇用に積極的な企業のキーワードは「中堅」「高ROE」

民間企業に義務づけられている障害者の法定雇用率は1.8%。だが、厚生労働省の発表によると2009年6月1日時点の民間企業の障害者雇用率は1.63%と、この数字を下回る。

法定雇用率を満たしていない企業には「障害者雇用納付金」が課せられることになっているが、その対象外となる従業員300人未満(10年7月からは200人未満に改定)の中小企業で特に数字が低い。たとえば、従業員100~299人で1.35%、56~99人で1.40%などだ。こうした中小企業の比率の低さにより、1.8%達成はまだ道半ばとなっている。

10年3月、厚生労働省は障害者雇用の改善が一向に見られないとして、7社の企業名を公表した。中には日本サード・パーティという上場企業の名もあった。

厚生労働省がこうした強硬手段に出るのも、障害者雇用を本気で進めようという企業が多数派ではないからだ。

企業側には「障害者雇用が負担になる」という意識が少なからず存在する。法定雇用率達成をCSR(企業の社会的責任)の目標に掲げる企業もあるが、社会貢献の一環という認識にとどまっているケースが多い。

一方で障害者雇用を積極的に行い、「障害者を活用することで企業価値が高まる」と話す企業もある。はたして、実際のところはどうなのだろうか。東洋経済がCSRデータの一つとして保有する障害者雇用率と財務力の関係を分析してみた。

用いたデータは障害者雇用率と企業の収益力を見る指標であるROE(株主持分利益率)。ROEは09年3月期までの3期平均を使用。障害者雇用率を1.8%(法定雇用率)以上、1.0~1.8%未満、1.0%未満の3つのグループに分け、グループごとのROE平均値を集計した(表1参照)。

結果を見ると、障害者雇用率1.8%以上の平均ROEは4.10%、同1.0~1.8%未満は3.03%、同1.0%未満はマイナス7.28%となった。法定雇用率1.8%以上のROEが最も高く、「障害者雇用率が高さ」と「ROEの高さ」に正の相関関係がありそうな結果となった。

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