障害者雇用に積極的な企業のキーワードは「中堅」「高ROE」


 さて、障害者雇用は企業の負担が大きいと思われがちだが、実際には雇用率の高い企業はROEが高かった。とは言っても、もともと財務体質に余裕があるために障害者を多く採用できているのか、あるいは逆に、障害者も戦力として活用することによって好業績となっているのか、両者の因果関係は、この分析結果ではわからない。

だが、「障害者は貴重な人材」と公言する企業もあることから、障害者を戦力として活用するノウハウが存在する可能性は高い。今回の分析では障害者雇用率が高い企業には中堅クラスが多い。こうした企業の共通点がわかれば、全体的にはまだ障害者雇用比率が低い中小企業でもノウハウを活用できるだろう。

個人が持つ能力を最大限に生かすことは企業、そして社会全体の発展に欠かせない。それは障害者についても同じだ。東洋経済 財務・企業評価チームでは、「障害者を活用して企業価値を高めるにはどうすればいいのか?」という問題意識のもと、今後も障害者雇用について分析を続けていく方針だ。


(森智彦 =東洋経済 財務・企業評価チーム)

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