「太陽光発電2030年新築戸建て6割」が意味する事 住宅用太陽光発電をめぐる現状と今後を解説

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ずいぶん普及が進んだ太陽光発電。そのメリットやデメリット、現状や今後はどのようになっているのだろうか(写真:花火/PIXTA)
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カーボンニュートラル(脱炭素)社会の実現へ、地球温暖化の原因となる石油や石炭などの資源に由来しない再生可能エネルギーの活用に注目が集まっている。そして、その中で強く期待されているのが太陽光発電である。住宅の分野でも同様で、国の有識者検討会は8月10日、「2030年に建築される新築戸建住宅の6割に太陽光発電を導入する」との目標を示した。

大手ハウスメーカーなどでは、建物すべてに太陽光発電が設置されている分譲住宅地を開発しているケースも見られる(筆者撮影)

そこで、本稿では改めて太陽光発電がどのようなものなのか、今後どのような動きが予想されるのか、住宅との関連を中心にまとめてみた。

以前より普及が大きく進んだが、その詳細については不明な部分もあると思われるからだ。新築やリフォームの際の参考になれば幸いだ。

最初に太陽光発電そのものについて再確認しておく。言うまでもなくエネルギー源が太陽光であることから、基本的に場所を選ばず活用できるため、水力や風力、地熱などを活用するほかの再生可能エネルギーによる電力と大きな違いがある。

また、ほかと比べ導入コストが大幅に低く汎用性が高いのも特徴。住宅だけでなく、ビルや商業施設、人工衛星などの比較的大型のものから、腕時計や充電池、懐中電灯といった幅広いものに使われていることから、そのことをご理解いただけるだろう。

災害への備えとしても有効

停電の際の電源確保の手段になるため、災害への備えとしても活用できるのも魅力の1つ。なお、停電時に使える電力は一般的な住宅の場合、専用コンセントを通じた1500Wの範囲内だ。これは、どれだけ大容量のパネルを搭載していても同じである。

ただ、携帯電話の充電やテレビの視聴などには十分活用できるし、近年は家電などの省エネ性が高まっており、工夫すればエアコンの使用などもできる。上記が太陽光発電設置の主なメリットだ。

デメリットについては、気象状況(日照)に大きく左右されること、夜間には発電しないことがある。また、ほかの発電方法に比べて、発電電力量あたりのコストが割高であることなどがあげられる。これ以外の課題については後述する。

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