退院から1年以上過ぎた2018年7月、「或る闘病記」に新たな記事がアップされた。
これは、白血病ステージIVと診断された、少し気の強い20歳大学生の、或る闘病記だ。
ひとつ、聞きたいことがある。
こんな人間のことを、あなたはどう思うだろう。
どうしてまた病気に、とか
生きるの辛そう、とか
確かに、そう思われても仕方ない。
でも、そういう感情を持っているのなら、ここで捨てて欲しい。
僕の人生は、僕の尺度が決める。>
(2018年7月6日「Fight, again.」/或る闘病記)
白血病との長い闘い
3学年に上がった5月頃から気だるく体調が悪い日が続き、6月下旬には歯茎から出血し、悪寒が止まらないに状態になった。病院での診断結果は急性リンパ性白血病。即座に入院となり、再び病床で闘病記をつづり、大学の単位取得のためのレポートをまとめる日々を余儀なくされる。
再び元の生活に戻れたのは11月になってからだ。骨髄バンクで適合するドナーが見つかり、骨髄移植を受けたことで復帰できた。
しかし、それは白血病との長い闘いの始まりだった。
再発の可能性が高いと主治医から知らされたのは半年後の2019年4月。新しい治療法が確立するのを待つか、ハプロ移植というリスクが大きい治療法を選ぶかの2択を迫られる。主治医からは移植を受けないと「1年は持たない」とはっきり告げられた。山口さんは後者を選び、その移植が可能な兵庫県にある大学病院に入院することになった。
新しい病院での日々を「或る闘病記」では努めて明るく書く一方で、「ヨシナシゴトの捌け口」では苦しみを吐露している。ハプロ移植の前日と当日の投稿が対称的だ。
(受験期なので頭がおかしいです)
(中略)
最近めっきり暑くなりましたね!
僕は病室で24時間エアコンかけてます!
(というか消せないみたいです)>
(2019年6月2日「移植前夜」/或る闘病記)
(2019年6月3日「震えるサイン、震えぬ芯」/ヨシナシゴトの捌け口)
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