日本にオープン化の成功例を創ってみせる <動画>WiLが目指す"日本改造計画"
「日本は世界で、まだまだ過小評価されている」。
WiLの共同創業者CEOの伊佐山元氏は、こう力説する。東京大学法学部を経て日本興業銀行(現・みずほフィナンシャルグループ)に入行、その後、スタンフォード大学ビジネススクールに留学し現在に至るという、まさに“日本”と“シリコンバレー”の両方を股にかけたキャリアを築いてきた人物だ。
そんな中で伊佐山が痛感したのが、日本人の秘める可能性だった。「これほど有給休暇もなげうって働く人種は珍しいし、一つのゴールに向かうたぐいまれな勤勉さもある。一方で、これをどうやって解放するかが、日本の抱える課題だ」。
各企業内で完結していたヒト、モノ、カネを解放し、新たなビジネスチャンスにつなげる。それが伊佐山らが立ち上げた投資会社WiLの目標である。
倉庫に眠っている技術をビジネスに
13年12月にはWiLが中心となり、約3億ドルの資金を有する国内最大規模のベンチャー投資ファンドを組成。ソニー、日産自動車、全日本空輸など、大手企業が10社以上出資している。
WiLが目指すのは、単に投資ファンドとして成長することだけではなく、大企業とベンチャーをつなぎ、日本企業の外部を巻き込んだ技術革新、つまりオープンイノベーション化を加速させることだ。「WiLは各社にちょっとずつ資金を出してもらっている連合の研究所。器ができれば、企業の倉庫に眠っている技術をWiLに投げてみる、そこからビジネスとして世の中に出てくる、という流れができるのではないか」。
伊佐山は「大企業に入り込んで、巻き込んで、成功例を作りたい」と意気込む。WiLはいかにして日本企業のオープンイノベーション文化を築こうとしているのか。その展望を聞いた。
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