インド医療事情と病院選び--公立病院は避けて「高級病院チェーン」へ行くのが無難
--偽薬品ですか! 怖いですね。確かに有名私立病院がよさそうです。在留日本人がよく行く「私立の高級病院」には、やはり優秀な医師がいるのでしょうか。
米国の医師の20人に1人はインド人、医学部留学生の15%がインド人です。インド人の医者が多いため、欧米人にとっては「インド系=医者」のイメージがすぐわきます。
日本人はそのイメージがあまりないため不安に感じるかもしれませんが、欧米の医療機関で研修を受けていたり、欧米に留学し欧米の病院で医師になったインド人が帰国したりしていることが多いようです。
最近、たまに耳にするようになった「医療ツーリズム」などもそういった医師がやっているようです。先進国での医療実績がバックボーンにないと、なかなか患者さんを呼べないと思います。
有名なのは心臓のバイパス手術で、アメリカなどと比較すると5分の1程度の費用で済むので欧米人には人気です。入院や付き添い家族の滞在の仕方によっては10分の1くらいになる場合もあります。
--では、診察などは英語ですか
邦人が行くような病院は間違いなくすべて英語でできます。ただ、どこの国でもそうだと思いますが、英語で診察を受けるのは結構難しく、インド赴任経験が長い方でも戸惑うことが多いようです。
たとえば、痛みや苦しさの表現です。「どのように、どの程度痛いのか」主観と客観が入り交じり、日本語でも難しいものを英語で表現するのはさらに難しいかもしれません。「チクチク」「ズキズキ」「うずくように痛い」「刺すように痛い」などの表現です。持病のある方は、専門用語や処方されてきた薬に関して、英語の予習が欠かせません。