インド医療事情と病院選び--公立病院は避けて「高級病院チェーン」へ行くのが無難

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ちなみに、一昨年に第一三共が買収したランバクシーという製薬会社がありますが、このランバクシー創業家が株を売却して、その後何をやっているかというと、実は高級病院チェーンの拡大に力を入れています。ターゲットは富裕層、外国人駐在員です。

現在、この病院ビジネス市場のシェア(金額ベースで)は8割が民間(私立)だということです。これだけビジネスとして確立し、拡大していますので徐々に地方都市でも駐在員にとっての医療環境はよくなっていくんだと思います。

--なるほど、高級病院チェーンですか。では、日系駐在員の方はそれを利用すれば、あまり心配することもないのでしょうか。

やはり赴任地域に依存する部分もありますし、赴任後にインド国内での出張の機会が多い方は、やはり心配な面もあるようです。また、「家族連れ」か「単身」かで気にする度合いは大きく変わってきます。小さなお子さんがいる家族連れでの赴任は心配が多いと聞きます。また、体調を崩して赴任中に帰国してしまう方も結構いらっしゃいます。

日系企業が多いデリー、ムンバイ、バンガロールなどに駐在していた方が帰国後に「意外とインドは大丈夫ですよ」という話をしたりされますが、ただ「インドの大都市=インド」ではありません。いろいろな方の話を聞くと、やっぱり大変だなと思うこともあります。

地方の方、そして地方の中心都市から離れている所は厳しいと思います。近くに良い病院がなかったり、まあまあの病院があっても満室で入院できないだとか、入院できても短期間しか見込めないだとか、医師が不足していたり、いろいろ問題があるようです。暑い季節だと何かと体力も奪われますので、入院が必要な場合に短期間で病院を追い出されても困ります。

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