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有澤氏は世界恐慌下で国内に鬱積する不満に対応するために当時の独政府が行った政策発動が、海外からの資本引き揚げと、それによる国内大手銀行破綻を誘発した経緯について、「(独政権の発想が)あまりにもナイーヴ」だったと論破している。
ひるがえって、現在、打ち出されつつある金融規制の多くは、欧米各国の政府が金融危機対策などで国民からの強い批判を浴びていることと無縁ではない。なんとなく、一連の金融規制にはナイーヴさすら感じる。
わが国は欧米諸国に比べると、金融危機の度合いははるかに浅い。ないに等しいといっても過言ではないほどにフリーハンドである。ぜひとも、金融サミットでは金融規制の負の部分への警鐘を鳴らしてほしい。
(シニアライター:浪川 攻 =週刊東洋経済2010年6月5日号)
