「ゲリラ豪雨」「線状降水帯」が発生するカラクリ

新旧の平年値から読み解く気候変化

夏の平均気温 平年値の差(出所:気象庁HP)

天気の急変が起こりやすい、夏(6月〜8月)の平均気温の差です。

東日本で赤色(0.6℃以上上昇)やオレンジ色(0.4℃以上上昇)が多い印象で、全国的に上昇傾向です。

最高気温30℃以上の真夏日の日数は、東日本から沖縄・奄美の多くの地点で3日以上増えました。最高気温35℃以上の猛暑日の日数は、4日以上増えた地点もあったそうです。

地上付近の気温が上がれば、上空との温度差が大きくなりやすいです。

さらに、温度が高い空気ほど飽和水蒸気量が多い(高い)、すなわち多くの水蒸気を蓄えることができます。水蒸気は雲のもとになるので、強雨や雷雨をもたらす発達した積乱雲ができやすくなるのです。

平年値の差からも分かる気温の上昇は、天気の急変が起こりやすくなっている一因といえます。

寒気が流れ込みやすい気圧配置に

<要因2:梅雨前線が南に停滞>

今年は梅雨入りしてからも6月終わり頃まで梅雨前線が本州の南に位置することが多かったです。

それにより、梅雨前線の北側にあたる本州の上空に寒気が入りやすくなりました。

6月22日の天気図(出所:weathermap)

「梅雨入りしても晴れる日が多いですが、急な雷雨も多いですね」「今年はゲリラ豪雨が多い気がします」など、今年の梅雨はいつも以上に天気が急変する日が多いと感じているという声をいただいています。

天気の急変は局地的なものであることも多く、回数を正確に数えて比較することは困難ですが、その要因となる寒気が流れ込みやすい気圧配置になっていたといえます。

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