「ゲリラ豪雨」「線状降水帯」が発生するカラクリ 新旧の平年値から読み解く気候変化
寒気は天気の急変に限らず、雨雲を発達させる要因になります。
6月16日は東京で朝から雷雨となり、妙正寺川に氾濫危険情報が発表されました。練馬では1時間に44.5ミリの激しい雨を観測しました。
この日は上空に寒気が入っていたことにより、積乱雲が発達して雨脚が強くなったとみられます。
こちらは、6月29日の雨雲の様子です。活発な雨雲が連なり、沖縄本島にかかっています。
6月29日未明、今年から運用が始まった「顕著な大雨に関する情報」が、全国で初めて沖縄本島地方に発表されました。この情報は、線状降水帯が発生して同じ場所で非常に激しい雨が降り続き、命に危険がおよぶ災害発生の危険度が急激に高まっているときに出されるものです。
この日は、沖縄付近に停滞する梅雨前線に暖かく湿った空気が流れ込んだことに加え、前線北側の上空には寒気が流れ込んだために雨雲が発達しました。
今後は梅雨前線の大雨に警戒を
7月に入り、梅雨前線が本州に北上してきました。
昨年の「令和2年7月豪雨」は7月3日から発生し、西日本豪雨といわれる3年前の「平成30年7月豪雨」は6月28日から7月8日にかけて発生したように、梅雨の後半は大雨になりやすいです。
7月1日朝には伊豆諸島で線状降水帯が発生して、沖縄に続き全国で2回目の「顕著な大雨に関する情報」が発表されました。
今後は、沖縄や伊豆諸島以外でも線状降水帯が発生する可能性があります。
ハザードマップや防災グッズを今一度確認するなど、大雨への備えをしてください。
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