(第2回)「こんなに苦労している採用担当者」~採用担当者の本音をアンケートで聞く~(その1)

●自社側の課題は?

一方、採用担当者に自社側の課題を採用担当者のための専門サイト「採用プロ.com」で聞いたところ、表1のようになった。

【表1】自社の採用で困っていることは?(複数回答可)
採用ブランド向上(認知度アップ) 49
応募者の母集団形成 25
予算の不足 22
内定者のフォロー 20
会社説明会の作りこみ 19
採用PRツール作り 18
採用担当者不足 17
面接手法・テスト 14
他社と比べての処遇の低さ 11
効率的なアウトソーシング 4
採用プロ.com 2007年11月 N=73

「採用ブランド向上(認知度アップ)」が全体の67%とダントツの1位である。
「当社の仕事のイメージ・魅力をどのように求職者に伝えるかが課題」(運輸・倉庫・輸送)
「人気業種とはいえ、いかんせん中堅。いかに自社をPRできるかが課題です」(ホテル)
「文系中心に採用ブランド向上」(化学)
「初期段階での認知度アップ」(商社・総合)
などのコメントが数多く出た。超売り手市場下では、まずは知ってもらわなければ話にならない。しかし、当然他社も同様で、結果PR合戦となる。PRの量はもちろんだが、差別化した内容でなければ効果が乏しくなる。ここは採用担当者同士の知恵の絞り合いだ。

2位の「応募者の母集団形成」(34%)は、認知度アップと同時に答えているところが多い。
「母集団の形成と、セミナー参加者をいかに選考に進ませるか」(繊維・アパレル・服飾)
「いかに母集団を多くし、当社へ興味を抱かせるか」(精密機器)
「説明会に参加してもらえないのでどうしようもない」(人材サービス)
などのコメントがある。大手企業以外では07年度から08年度に応募者が半減以上したところも珍しくなく、説明会参加者がさらにそれより少なくなる傾向であった。
「新たな採用チャネル開発」(IT)
「会社説明会への動員率の向上」(商社・専門)
などの取り組みを最重要課題として挙げる企業もあった。

3位は「予算の不足」(30%)。採用PRも母集団形成も予算が無ければ始まらない。空前の採用難と言われる割には、バブル期と比べて予算の紐がきつい企業が少なくないようだ。これは、「採用担当者不足」(23%)と合わせて、会社側の採用環境に対する理解不足がその原因にあるのではないか。企業の上層部が思うほどその企業は学生に認知度も無ければ人気も無い。そのような状況で十分な兵站が無ければ前線は戦いようが無いのである。
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • コロナ後を生き抜く
  • 最強組織のつくり方
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「ニッポン半導体」敗北の真相
「ニッポン半導体」敗北の真相
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
勝ち組シニアと負け組シニア<br>定年格差

「45歳定年」発言に対し一部で猛反発。現実には法改正で70歳までの雇用確保が今春努力義務化されました。人生100年時代といわれる今、従来の定年はもはやなくなりつつあります。老後も働くシニアが第二の人生を勝ち抜くためにすべきことは何でしょうか。

東洋経済education×ICT