「話し方」を変えると「自信がついてくる」納得理由 日本人の悩み「自信がない」解決する秘訣は?

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★脚を合わせて立つより、足を肩の幅ぐらいまで広げ、鳥居のように立つ
★手は股間の前で組み、肩をすぼめるのではなく、手はおへその位置で組み、肩を広げる
★あごは引き気味よりも、やや上げる
★「~と思います」「~させていただきます」などの丁寧で回りくどい言葉は避け、言い切る
声は低めに、メリハリをつけて話す。

こうやって「表情」や「姿勢」「立ち方」「ジェスチャー」「振る舞い方」「言葉の選び方」など、「話し方」をほんの少し変えるだけで、あっという間に印象はコントロールすることができます。

そして、Aさんは、この『世界最高の話し方』にもまとめた話し方の黄金ルールを実直に、ひとつひとつ、丁寧に実践していってくれました。

すると、半年もたたないうちに、「あれほど苦手だった人前での話が、まったく苦にならなくなった」と声を弾ませ、私に報告してくれました。

「共感力」さえあれば「コミュニケーションの達人」に

人の気持ちがわかる、共感力がある、ということは、「相手が何を聞きたいのかを察する力」があるということです。

この「共感力」さえあれば、あとはちょっとした度胸を身につければ、必ず「コミュニケーションの達人」として成長していくことができる。これが、1000人以上のリーダーの育成に関わってきた私の実感です。

一方で、こうやってできた自信も、「あくまで不完全なもの」であることを肝に銘じておく必要があるでしょう。絶対的な自信は慢心とおごりを生みますから。

賢く能力のある人ほど、つねに何かが間違っており、何かが足りないことを知り、つねに軌道修正し、アップデートをしていこうとするもの。だから、いつも、「ちょっと自信がない」ぐらいがいい塩梅なのかもしれません。

私自身、こんな仕事をしていますが、もともと、ちっとも自信はありません。でも、フリはできるようになりました

「話し方」修業のおかげで、自信を持って見せなければならない場面では、カチッとスイッチを入れて、「自信のある自分」を演じることができるようになったのです。それで、案外事足りるものだったりします。

ですので、皆さんもまずは、「フリ」から始めてみませんか。その「小さな一歩」が、みなさんの話し方と人生を、大きく動かしてくれるはずです。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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