私の実感としては、とくに女性のエグゼクティブほど、「人の気持ちを読み込みすぎる」がために、「つまらなそうにしているな」「眠そうだ」「面白くないのかな」などと聴衆の顔色を気にしすぎて、堂々と話せない人が実に多いものです。
数千億円を売り上げる会社を一から立ち上げた創業者、大手外資系企業の役員、テレビにも何度も登場している有名カリスマ経営者……。これまで私が家庭教師をした女性リーダーの100人中100人が見事に「自信がない」「なぜ、私が」とおっしゃるのです。
しかし、「エクゼクティブの話し方の家庭教師」である私が、初めて会う「生徒」さんから聞かされて、やる気の出る言葉。それは、実はこの「自信がない」です。
「えっ?」と思われるかもしれませんが、実は、「人見知り」だったり、「自信がない」という人ほど、「とんでもない伸びしろ」を秘めているからです。
話し方は「人生最強の武器」なのに…
「自信がない」という人ほど、成長の可能性が高い。そう私が思う裏には、「話に自信がある」という人ほど、実は「話し下手」というケースが経験上、非常に多いからです。
そもそも、日本には「話し方の教育」がありません。教科書も、教師も教える場もなく、全国民が、話し方という「人生最強の武器」を手に入れる方法を知らず、手探り状態を続けています。
ですから、どんなに「うまい」と思い込んでいる人でも、単なる自己流でしかなく、必ず上達の余地があるわけです。
「自分は割と、うまい」「できる」と言う人に限って、自分の話に酔って一人語りをしたり、政治家の辻立ちのように、大きな声でがなり立てたり、滑舌はいいが、中身のない話を滔々(とうとう)としたりします。
そもそも、「自分はできる、だから学ぶ必要がない」と自己流に固執し、新しい知識や手法を吸収しようとしないものです。
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