朝ドラ「おかえりモネ」が大いに期待できる理由

今後の「ドラマ黄金時代」への牽引役となるか

『おかえりモネ』のロケ地で記者会見する主演の清原果耶(写真:共同)

5月17日という奇妙なタイミングから始まったNHKの朝ドラ『おかえりモネ』の第1週は好発進を見せた。初回の世帯視聴率は19.2%(ビデオリサーチ、関東地区)で、『おちょやん』の初回18.8%を上回り、その後も18%以上を維持した(残念ながら第2週で18%を切ってしまったが)。

『半分、青い。』(2018年)以来、朝ドラ久々の「現代物」。『半分、青い。』や『純と愛』(2012年)、『まれ』(2015年)などの「現代物朝ドラ」に乗り切れなかった私は、今回もやや心配したのだが、第1週を見る限り、その心配は杞憂に終わりそうだと思った。

脚本の深みのあるセリフ

ヒロイン・永浦百音(ももね)役の清原果耶が、予想通りすばらしい。彼女の魅力は、2002年生まれの19歳にして、抑制的演技に長けているところ。言い換えれば「引き算の演技」。感情を強く発散する「足し算の演技」に長けた若手俳優は多いが、沈黙が様になり、また、例えば「ラフターヨガ」のシーンで大笑いしながらも、どこか陰を感じさせるような若手女優は珍しい。

私が清原果耶を初めて見たのは、こちらも朝ドラ『あさが来た』(2015年)の女中・ふゆ役である。当時13歳(!)にして、玉木宏に思いを寄せる役がぴったりとハマっていることと、その大人っぽい演技に舌を巻いた。今回は、いよいよ主役として、10代で育んできた女優としての資質が、一気に花開くこととなるだろう。

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また、脚本の魅力、とくに深みのあるセリフも、私を十分に安心させた。

とくに、「誰かの役に立ちたい」と悩む百音に、面倒を見ているサヤカ(夏木マリ)が「死ぬまで、いや、死んだあとも、何の役にも立たなくったっていいのよ」と言い放ったのは、さわやかないいシーンだったし、百音の人生に大きく影響を及ぼしているであろう東日本大震災を、今後どう表現するかにも関心が尽きない。

脚本を担当するのは安達奈緒子。代表作はテレビ東京で放送され、『おかえりモネ』にも出演中の西島秀俊と内野聖陽がゲイカップルを演じた『きのう何食べた?』(2019年)だろうか。同作で発揮した、ユーモアとペーソスにあふれた脚本のクオリティを期待したいと思う。

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