グノシーは「スマホ・ポータル」を構想

群雄割拠のニュースアプリ市場<その2>

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グノシーは「マイニュース」による個別最適化が最大のウリ

木村氏は、かつてスマホアドネットワークを運営していた「アトランティス」をグリーに事業売却したシリアルアントレプレナー(連続起業家)だ。スマホアドネットワーク黎明期に素早く事業を立ち上げ、結果を残した。

マクロの市場環境の変化をいち早く見抜き、ルールチェンジの波が来ている時に一気に攻め切るのは、木村氏の得意とする経営スタイルなのかもしれない。スマホシフトという勝負所で、その勘が働いているのだろう。

「もうおかわりをしてしまったので」(木村氏)、未上場での次の資金調達は考えていないようだ。メディアやサービスとしての信頼性を上げるためにも、次の資金調達は、上場時の公募増資を見据えている。

ニュースアプリ戦線の中ではいち早く、事業として存続し成長を続けられるステージに到達したといえるだろう。

(撮影:梅谷秀司)


【梅木雄平のスタートアップチェック(各項目を1~5点で採点)】
●経営陣:4.8 ニュースだけではなく、ポータル化や世界展開を見据え、構想だけではなく既に展開を始めている。シリアルアントレプレナーとしての経験に基づく構想力や事業展開スピードのレベルが違い、市場から一歩抜きん出ている。
●市場性:4.4 ニュース戦争をいち早く抜けてポータル化へ舵を切れば、カバーする市場の範囲が広がり、市場性はグッと上がる。
●利益率:4.2 月商10億円レベルの広告収入が見込めれば、メディア事業であるがゆえ収益性は高いといえる。ただ、クックパッド型の月額課金で青天井に近しいほど利益率が上がるモデルではなく、代理店が営業で介在するモデルであり、メディア業として標準的かやや高い利益率と想定する。
●競合優位性:3.8 ニュースアプリとして見ると、スイッチングコストはさほど高くなく、グノシーに疲れたからスマートニュースにスイッチするというユーザー行動は十分あり得る。ただ、ポータル化が実現すれば、ユーザーのスイッチングコストは上がり、競合優位性が高まる。現段階でポータル化の具体構想が見えないため、現段階での競合優位性を判断した。
●海外展開力:3.7 まだ立ち上げ段階なので判断しかねるが、アルゴリズムを軸としてサービスなので、グローバル展開はしやすいと考える。立ち上げ期なのでレーティングの根拠は薄い。
●総合点 :4.5 今回の4つのニュースアプリの中での覇者はグノシーになると筆者は予想。2015年にははっきりと差が付いているだろう。
●予想EXIT:2015年中の上場
●上場時推定時価総額:600億〜800億円
●推定根拠:2016年5月までに月商10億円を達成できると見ると、2016年5月期決算で年商80億〜100億円、営業利益20億程度(先行投資を含み、営業利益は保守的に読んだ)と見込み、株価収益率(PER)を30〜40倍程度と想定した。

 

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